これはひどい。マブカプインフィニットに日本語音声未収録の件。
皆さんこんにちは。ロクメガです。
本日はマーブルvsカプコンインフィニットの発売日でございます。
早速プレイしてみたので軽く感想を書いていこうと思います。
マブカプインフィニット トレイラー
楽しみにしていなかったというと嘘になりますが……。
正直なところ、ちょっと不安に感じていました。
というのも、今作はストーリーモードなるものがついてきていて、体験版でプレイできるのもストーリーモードの序盤のみ。
システム面では2 on 2への回帰に加え様々な追加要素があったりで、それが対戦にどのような影響を及ぼすのかわからなかったからです。
前作であるマブカプ3は対戦バランスは一周回ってなんとか保たれているというレベルで、難しい部分もありましたが、それでもなお対戦を続けたいと思わせるほどの中毒性を保っていました。
実際、昨日も弟と一緒に三十分程度のプレイで終わらせるはずが、気が付けば一時間経ってた! って状態になってましたからね。
しかしながら個人的に本ゲームについては、厳しい評価を下さざるを得ないかな? という結論に達しました。
誰得なんだ? 格ゲー+ムービーゲー
格闘ゲームのムービー要素なんて普通であればせいぜいオープニングやエンディング程度。
ゲーム内で何か物語を語るにしても、普通はADVなどのようにキャラクター同士を喋らせる程度のものが普通であると思います。
しかし、本作のストーリーモードは英語音声固定+字幕のムービーゲーです。
ムービーの合間に対戦が発生するわけですが、信じられないことに、使えるキャラクターが毎回異なってたりするんですね。
同人ゲーから商業展開するまでに至ったメルティブラッドの同人版でも結構長いストーリーモードがありましたが、そちらはテキストアドベンチャーだったのに加え、戦闘キャラクターは基本主人公だけの固定だったので、進行度に応じた難易度の上昇とプレイヤーのスキルが同じ曲線を描いて上昇していったんですね。
最初から最後までプレイヤーの分身となるキャラクターを使い続けられるから上達を感じながら物語を追う余裕があったのです。
しかし、何度も言うようですが本作はムービーゲー。
キャラクターを動かしている時間よりムービーのほうがずっと長く、毎回違うキャラクターを使うことになるためプレイヤーはスキルの上達を感じることもできず、話が進むたびに経験値リセットを食らってる気分に陥ります。ローグライクかよ
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ロクメガはムービーゲーというものに対しては少々厳しい目線で見ています。
これはあくまで好みの問題にすぎませんが、ロクメガはキャラクターを動かすことを楽しむ性質だったりするので、自分の手で一切物語に介入できないムービーを見ているだけの時間が苦痛だったりするんですね。
それでもそのムービーがいろいろな意味で見どころがあったりするなら許容できます。
もともとムービーを楽しむゲームだというのなら最初からそう言うものとして見ますし、面白いムービーゲーにはそれはそれで楽しませようとする工夫や気概があるというものです。
多くのプレイヤーが名作と呼ぶであろうゼノサーガEP1だって、ものすごく長いムービーゲーでしたが、そういうゲームとして見ていたから最後までプレイできたのですよ。
しかし、本作は格闘ゲーム。格闘ゲームの面白さにムービーがどれほど貢献するというのか?
格ゲーのムービーはOPだけで十分だとロクメガは思ってます。
そう、例えばこういうのとか!
出来のいい格ゲーのOPの例(KOF XI オープニング)
上記の動画はムービーと呼んでいいかどうかは微妙ですが、非常にセンスのいいOPで、プレイしたいという意欲を沸かせるものでした。
この最初の30秒は毎回見たくなる中毒性があるんですよねぇ。KOFのOPはすべてではないですが、こういうセンスの塊のようなOPが多いです(XI、XIII、2000あたりは特におすすめ!)
そういう中毒性こそが、出来のいいムービーだとロクメガは思うのです。
では、本作のムービーは面白いのかというと、これが実にビミョ~。
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ストーリーはお約束のお約束によるお約束のためのお約束
まず肝心のストーリーについてですが、物語のお約束をダラダラとツギハギしたような出来であり、見るべきところが何もない!
本当にそれくらい出来が悪い!
とにかく、作中で起こった出来事をすべてムービーで説明しようとするため、尋常じゃなく話が長い!
格闘ゲーマーでそんなものを望んでいるユーザーがどれほどいるというのですか?
これがですよ? 映画でX-MENを知ったようなちびっこを対象にしているならわかりますよ?
言っちゃあ悪いけど、マブカプ(カプコン側)の登場キャラクターなんてほとんどが十年以上も新作を出してない、いわゆるオワコン作品のキャラクターばっかりで、知ってるのは2.30台の古株ゲーマーくらいです。
方やマーベル側はデッドプールだのスパイダーマンだのロケットラクーンだの映画出演しているキャラクターも多く、現在でもコミックで顔をだしているキャラクターやもともと知名度が強烈なキャラクターばかりです。
彼らを目当てに子供たちがプレイすることを想定して物語の構成を簡単にしているというのならまぁわかります。
しかし、本シリーズはすでにブームの過ぎ去った格闘ゲームであり、カプコン側の登場キャラはオワコン作品からの人選ばっかり、何よりバランスなんて取る気ないんじゃないか? と言わんばかりのクソバランスのため、ついていこうと思う人間は相当なアクティブユーザーです。
そんな世界にライトゲーマーがついてくんの? っていう話です。
あまり知られていませんが、ゲーム買うのってほとんどがライトゲーマーで、ロクメガみたいなコアなユーザー層ってそんなに多くないですからね?
つまり何が言いたいのかというと、どの年齢層を対象に作ったストーリーなのかがさっぱりなわけです。
会話の間や溜め、キャラクターの行動、次の話の展開まで、日本人が考えたアメリカのドラマって感じで、すごく陳腐なわけですよ。
ウィルスを詰め込んだ爆弾の落下先を思いっきり溜めて言ったり(話の前後を見ればまるわかりw)、
口が滑って一応味方側だったキャラを敵に回すシーン(口が軽すぎるw)、
シリアスなシーンにいちいちジョークを入れるシーン(真面目にやれよ)とか、
そんな意外性のかけらもない部分を大真面目にやったり、シリアスをやりたいのかギャグをやりたいのかよくわからないジョークシーンなどはお寒いばかりでございます。
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まさかの日本語音声未収録!?
個人的に最も衝撃を受けたのはこれです。
ストーリーモードだけ英語音声固定ならなら日本語吹き替えをいまだに許したことがないマーベルキャラの存在もあって、まだいいのですが、ほかのモードでさえもカプコン側のキャラクターの日本語音声が全く入っていない!
英語音声固定なんですよ! 信じられません!
文字じゃうまく伝えられませんが、ミスター格闘ゲームであるリュウが外国人の締まらない演技で「しんくうはどーけーん」というセリフは脱力気味。
英語圏の方にとって日本語の発音はものすごく難しいそうで、慣れない人は一音一音が力んでいる感じになってしまうんですね。
アメリカの声優さんにうまい日本語をしゃべれ! ってのは酷なのでそこまで求めるわけではありませんが、キャラゲーとしての側面も持つこのシリーズで日本語音声が全く入っていないってのは怒りしかわいてきません。
デビルメイクライは英語音声の作品ですが、森川智之さん日本語ボイスもまたハマっており、森川さんの演技を聞きたいがために買うという層もいたかもしれません。
ロックマンXシリーズのエックスとゼロも、すでに櫻井孝宏と置鮎龍太郎さんのイメージが固定化されているので、慣れることのない英語音声しか聞くことができないのは非常につらいものがあります。
違和感しかないんですよねはっきり言って。
キャラ数も少ない
前作「マブカプ3 フェイト・トゥ・ワールド」ではデフォルトキャラクターが44名! 最終的には50名という格闘ゲーム界においても五本の指に入るほどのキャラ数を誇っていたのですが今回のデフォルトメンバーはたった30人!
いちいち言うまでもなく少ない!
しかもロクメガが使っていたキャラクターはほとんど続投していない!
ちなみにロクメガが前作でよく使っていたキャラクターは
豪鬼
アマテラス
トロン
センチネル
バージル
成歩堂龍一
ゼロ
ネメシス
スペンサー
フランク・ウェスト
春麗
リュウ
※赤文字は続投キャラ
※センチネル以外は全員カプコンキャラ
たまに使っていたキャラも含めればもう少しいますが、このリストだけでも半分はロクメガの使うキャラが減っています。
「お前の使うキャラなんか知らねぇよ!」と思われるかもしれませんが、日本語音声未収録と合わせてキャラゲーとしての価値を削ってしまっていることは間違いありません。
特にトロンは削ってほしくなかった……!
バイオ枠が4人、ストリートファイター枠が4人もいる中、数少ないロックマンキャラということで頑張って使いこなそうとしていたのですよ。
今後DLCで増やしていくつもりらしいですが、20人も追加すんの? そんなには無理じゃないかなぁ?
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カプコン側のキャラデザもなんか変……。
これまた前作との比較になってしまうんですが、前作と今作ではキャラデザインが微妙に変わっています。
リアルに寄せたためか、もともとリアルでも違和感のないキャラ造形だったマーベル勢はともかく、カプコン側のキャラは妙な造形をしてます。
特にわかりやすいのが春麗!

前作の春麗
この画像は前作の春麗の気功掌という技を発動するときのポーズです。
では今作ではどうなっているのかというと。

インフィニットの春麗
お判りいただけたでしょうか?
画質の違いこそありますが、同じキャラとは思えないほど違いを感じるのではないでしょうか?
特に気功掌を打つ時の顔はもはや顔芸か何かですか?
口をアングリ開けいるその顔は、凛々しさの欠片もないバカ面っぷり!
ほんとどうしてこうなったのか……orz
ほとんどのカプコンキャラはアップになると、そのリアル路線のデザインが微妙に気持ち悪く感じること請け合い!
特にモリガンやリュウは思わず「こっちみんな!」と言いたくなります。
とまあ、今回はキャラクターに関連した部分で批評したわけですが、正直色々おかしいなと思う要素ばかりで、何を目指しているのかわからない出来栄えと言わざるを得ませんでした。
今後は弟とじっくりプレイして格闘ゲームの部分を研究していこうと思いますが、キャラゲーとしては前作と比べたら終わってしまっているといっても過言じゃない出来です。
特に陳腐で寒いストーリーをムービーで表現したストーリーモードは力の入れどころを完全に間違えていると言わざるを得ない出来でした。
またこのゲームに関してかけそうなことがあったら書いていこうと思います。
んでは、今日はこの辺で。
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