こんにちはロクメガです。
ロックマンX6のブレードアーマーの魅力にハマって早3年。
コトブキヤさんからもブレードのプラモデルもでることだし、私自身このアーマーの熱が再燃してきたこともあって、色々活動しました。
様々な動画ややり込みの結果、今なら他のどこにも書かれていない内容を含んだ記事がかけると思うので、今回改めて、このブログでロックマンX6のレビューを行いたいと思います。
※このブログではyoutubeでライブ配信でプレイした作品のレビューを行っております。
※レビューしたゲームの一覧、及びロックマン関連記事は以下のリンクをご覧ください。
※このゲームが収録されているロックマンX アニバーサリーコレクション2の紹介ページはこちら。
目次
このゲームが開発された経緯
本作の直前にロックマンX5が発売されたわけですが、このロックマンX5は前作ロックマンX4から3年経ってから発売されました。
しかし本作はロックマンX5から、わずか一年未満で発売されました。ロックマンEXE2か!?
完成して世に送り出すまでの時間を考えるなら開発期間は11ヶ月あったかどうかすら怪しいと言えるかもしれません。
「とにかくスケジュールがきつくて・・・」
「シリーズの方向性がコントロールできなくなっていた」
といった話がありました。
そんな状態でひねり出された本作はどんなゲームになったのでしょうか?
特徴
ではここから本作の特徴を語っていこうかと思います。
難易度の高いステージ構成
本作の特徴の一つはやはり難易度の高いステージ構成でしょう。
どのステージも初見では苦戦必死のきついステージが多く、多くのプレイヤーが苦渋を舐めたことと思います。
個人的に難易度の高さを感じたのは、
- イナミテンプル=レイニー・タートロイド
- マグマエリア=ブレイズ・ヒートニックス
- 兵器開発所=インフィニティー・ミジニオン
- リサイクル研究所=メタルシャーク・プレイヤー
このあたりかなと思います。
個人的にはイナミテンプルがとてもきつく感じました。
あそこでどれだけの回数ティウンしたか・・・。
どのステージも何かしら非常に尖った個性を持っていますが、それがプラスになったのかマイナスになったのかは正直わかりません。
上述した四つのステージにどのような個性があるのかを語るならこんな感じになります。
酸性雨による決して防げない継続ダメージ。
- 同じ中ボスと5連戦。
- 画面奥から巨大ロボットに追いかけられる。
- プレスによる即死の危険が最初から最後まである。
と言った感じ。
雑魚の密度も凄まじいところが多く、本作のステージの難しさは理不尽に片足を突っ込んでいるレベルです。
本作のステージの何がどう難しいのか、全てはとても語りきれませんが、短く言い表すならクセの強いギミックと物量で攻めてくるので対処が難しい場面が非常に多い、といった感じです。
これに加えて後述のナイトメアが更に襲ってきます。
さらなる妨害要素、ナイトメア○○
単純にステージ構成だけでも難しい本作ですが、本作ではさらなるプレイヤー妨害要素が牙を向きます。
それがナイトメア現象と呼ばれるもの。
一つのステージに入ると他のステージに新たな妨害要素が追加されるというもので、元々凶悪な本作のステージを更に難しくしています。
ナイトメア現象は一つのステージに二種類用意されており、最終的には全てのステージで何かしらこの現象が発生するようになります。
特殊武器を使わなければ排除できないものが大半なので、特殊武器の重要度が思いっきり上がっているという見方ができるでしょう。
厄介なナイトメアの代表格は、
画面表示領域を狭めるナイトメアダーク、
無敵のザコ敵が常に周辺を飛ぶナイトメアバグ、
無敵状態で唐突に現れて突進してくるナイトメアミラー。
このあたりは本当に凶悪なものではないかと思われます。
ブロックが出てくるナイトメアアイアンとナイトメアキューブはステージの構造が若干変化する程度なんですが、どちらもステージの進行を完全に阻害する場面があるので、その配置は調整不足丸出しと言わざるをえないかなと思います。
ただ、ナイトメアダークほどひどい現象は他にはなく、攻略・排除の方法が用意されているものの方が多いので、対処法さえ分かってくればどうにかなる場合が多いといえます。
コンフィグの重要性
前作・前々作から、特殊武器ボタンとバスターボタンが分離し、オートチャージと連射という項目が生まれました。
地味な変更点だと思う方や、対して意識していない方もいらっしゃるかも知れませんが、本作においてこれらは非常に重要です。
特に本作の固有アーマーである、ブレードアーマー、シャドーアーマーはこの仕様を前提にデザインされているので、性能を引き出すにはこれらを意識することは必須といえます。
これらを意識するとシャドーアーマーの手裏剣を超弾幕として利用できたり、ただでさえ汎用性の高いブレードアーマーが専用コンボを得て、特殊武器に頼らずとも凄まじい動きが可能となります。
これらを意識しないことはセルフ縛りプレイを行っているに等しいと言えるでしょう。
アナザーエリアの存在
本作ではステージの途中で、通常のボスが待ち構える部屋以外に、アナザーエリアと言うもう一つのステージがあります。
後述するレスキューがいたり、本作のアーマーのカプセルが置いてあったりするので、アーマーやカスタムパーツを集めるためには、寄り道することが必須といえます。
このエリアは多大な問題点を含んでおりますがそれは後述します。
レスキューシステムとカスタムパーツ
前作ロックマンX5にもあったシステムですが、本作では改良されていたり、逆に悪化していたりと、変化が著しいです。
前作では全8ステージ中、いくつかのステージにしか存在しなかったレスキューシステムで、X5では固定アイテムと大差ない扱いでした。
本作では8ステージ一つにつき16人配置されており、全部で128人います。
一つのステージ中に1人~5人がカスタムパーツや強化アイテムを持っていて、本作のカスタマイズ要素を活かそうと思ったらこのレスキューに挑む必要があります。
また、このレスキューは本作で最も多くでてくる、ナイトメアウィルスという雑魚敵に接触すると消滅してしまいます。
これもまた問題点が多くありますが後述します。
セイバーが使えるエックス
本作のエックスはゼロから受け継いだZセイバーを使うことができます。
ただ、性能は前作までのゼロの三段斬りの三段目(に近い性能)になっており、若干クセの強い性能となっています。
この武器は短く言い表すなら最初から無限に使える特殊武器のようなもので、本作の特殊武器と同じボタンで使うことになります。
これを使った様々なテクニックや戦い方があり、本作のアーマーはこのZセイバーの存在を前提にしたデザインがなされています。
本作で使用可能なゼロのセイバーがどうなったかはゼロの項目でお話します。
本作のアーマー
ここから本作のアーマーについて書いていきます。
ファルコンアーマー
X5のフォースアーマーに続く、前作のアーマーのレプリカ(多分)。
前作のフォースアーマーがほぼそのままの性能で登場していたのとは対象的に、できるできないが変化しており、使い勝手が大きく異なります。
特殊武器チャージ不可→
特殊武器チャージ可
フリームーブ可能→
フリームーブがエアダッシュに変化
(ジャンプボタンでも発動)
スピアチャージが全てを貫通する→
貫通性能そのものを削除
こんな感じに変化しています。
前作のようなかっ飛んだ性能はしておらず、かなり落ち着いた性能になっています。
スピアチャージショットは貫通性能が削除されているため、どんな敵に当てても必ず一体にしか当たらないため、遠距離からちまちま当てていく戦い方をせざるをえない性能と言えます。
貫通の際に多段ヒットも発生していたため、単純な攻撃力も低下しており、その使い勝手は大きく変化しています。
スピチャージ自体がかなり小さく当てづらいと同時に、本作で最も多く相手にするであろうナイトメアウィルスは、見た目より当たり判定が小さいため、安定して当てられるようになるにはそれなりに慣れを必要とします。
その代わりこのチャージショットを安定して当てられるようになったら、後述するブレードアーマーのプラズマショットも安定して当てられるようになります。
またエアダッシュ(みたいなもの)は発動ボタンがダッシュボタンかジャンプボタンかで速度が(なぜか)変化します。
ブレードアーマー
本作の固有アーマーその1。ファルコンアーマーをベースにZセイバーとの連携を強化したという設定のアーマーです。モチーフは恐らくサムライ(または騎士)
その性能は、
上下左右に無敵と攻撃判定を貼り付けて通常時の2倍の距離をカッ飛べるマッハダッシュ。
発射時に上ボタンを追加入力することで二種類使えるチャージ攻撃
(プラズマショット&チャージセイバー)。
直線上に飛ばすギガアタック。
という感じの性能になっています。
はっきり言ってシリーズ屈指の問題アーマー。
マッハダッシュはボタンを押して、貯め動作に入ったあと上下左右いずれかの方向を選択し、ボタンを離すことで初めて発動するという他のシリーズで類を見ない性能。
発動ボタンはダッシュボタンとジャンプボタンのどちらかなので、常に暴発の危険と細かなコントロール技術を要するため、かなり扱いが難しいです。
ちなみに下に向かってダッシュできるのはこのアーマーだけだったりします。
チャージ攻撃も二種類あるもののそれぞれ攻撃力が低く、どちらも多段ヒットのため、ダメージ量は敵の大きさや位置関係に左右されがちです。
二種類のチャージ攻撃を使い分けるには攻撃時に上を押しておく必要があるため、マッハダッシュ同様、コマンド入力を要するチャージ攻撃であるといえます。
ギガアタックもこれまで画面全範囲攻撃が普通だったのに、本作ではまっすぐにしかとばず、ダメージ量も見た目ほど大きくありません。
これら複数の扱いづらさを感じる要因ばかりで構成されたアーマーのため非常に扱いづらく、多くのプレイヤーがそのクセの強さに振り回され、早々に見切りをつけてシャドーアーマーばかり使っていたことでしょう。
このじゃじゃ馬アーマーを使いこなすためには、本作の仕様を深く正しく理解して、プレイヤーの技量を磨く必要があります。
プレイヤーの知識と技術がそのまま性能に反映されるため、これまでのアーマーと同じような感覚で使おうとするとまともに扱うことはできないことでしょう。
ちなみにこのアーマーのチャージショットとギガアタックには、
- ディパートチャージショット
- ギガセイバー
なる名称が一部で使われていますが公式のソースかどうか不明です。私の持ってる書籍では確認できませんでした。
このアーマーの使い方や性能については物凄く詳しく書いた記事が別途ありますので、下記リンクをご参照ください。
シャドーアーマー
本作の固有アーマーその2。後にDiVEにも武器ともども実装された高い攻撃力を持つゴリ押し忍者アーマー。モチーフはどう見ても忍者。
その性能は、
通常ショットがランダム3方向に発射する手裏剣攻撃になる。
チャージ攻撃が非常に高火力な円月輪になる。
上ボタンを押しながらジャンプで二段ジャンプより高くジャンプできるハイジャンプができる。
ハイジャンプで天井に張り付き、そこからマキビシ攻撃とダッシュ移動ができる。
非常に強力なギガアタックができる。
棘による即死を無効化する。
Zセイバーの振りが早くなる。
と、こんな感じになっております。
恐らく本作で最も愛用されているアーマー。
その最大の理由がチャージ攻撃である円月輪とギガアタックの巨大な火力と、トゲ無効効果にあります。
円月輪は本作で最も体力のある雑魚の一体、モンバンドをガードすらさせず一撃で倒すだけの火力があり、攻撃判定もブレードのチャージセイバーより広めなので、これを適当に振り回すだけでゲームを終盤まで導いてくれます。
一見使いづらい通常ショットの代わりとなる手裏剣ショットも、コンフィグで連射をオンにすることで凄まじい弾幕を放つ驚異のショットに変化します。
実際カスタムで手裏剣に特化するとボス部屋の端から端までこれをぶっ放しても全く途切れることなく打ち続けられるので、壁に張り付いてショットボタンを押しているだけで倒せるボスとかもいたりします。
またこのアーマーを使わせるためなのか、それとも別の理由かはわかりませんが、本作はおびただしい数のトゲが設置されており、このアーマーを使いたくなる理由となってしまっています。
あろうことかラスボスは無敵時間が存在しないため、適当に円月輪とギガアタックを当てるだけで勝ててしまいます。本作のラスボスが弱いと言われる理由になったアーマーと言っても過言ではありません。
ちなみにギガアタックは一部で双月輪などとも呼ばれてますが公式のソースは不明。私が所持している書籍では確認できませんでした。
ただ、ハイジャンプはともかく天井張り付きからの攻撃とダッシュは、ほぼ使い所がなく、それどころかそもそも貼り付ける天井自体が見当たらないパターンもザラに見られます。
またセイバーの振りが速くなるという性能を有してもいますが、これも使い勝手が良いとはいえず、アーマーの強化に寄与しているとは言い難いところです。
総じて一部尖った性能と一部ほぼ使い物にならない性能を持っていると言わざるを得ません。
更に詳しくは下記リンクを参照してください。
アルティメットアーマー
X4からシリーズ恒例の隠しアーマー。
使用のためにはエンディングを迎えた時に表示されるコマンドをタイトル画面で入力する必要があります。
カラーリングは本作では黒っぽくなっています。
性能は前作までと変化はありませんが、Zセイバーを使えるという特徴のみ本作で追加された固有の性能と言えます。
なにげにX5までの普通のエアダッシュが唯一可能なアーマーとなっています。
またバグか仕様か不明ですが、このエアダッシュ中にZセイバーを振ると、X3以前のように加速を残した状態のエアダッシュが可能になります。
本作のボス(ラスボス含む)は壁際に立ちたがるボスが多いことに加え、前述の通りトゲや即死が多かったりで前作までと比較すると究極の名を関するほどの活躍はさせずらいかなと思います。
そしてそこが本作の面白いところと言えるかも知れません。
復活のハンター
ココからは復活のハンターについて書いていきます。
ゼロと黒ゼロ
本作ではとあるボスを倒すと使えるようになります。
恒例となった三段切りは前作までのしなるようなセイバーではなく棒状になったことから、斬撃モーションが一新されました。
また前作では全く使い物にならなかったZバスターがザコ敵に接近すればするほど高い火力を出すという性能に変化したため、非常に使い勝手のいいものになりました。
一応隠しキャラクターなためか、斬撃によって発生するダメージはかなり大きく、どこで使ってもだいたい大活躍してくれます。
ただラーニング技にほぼ死んでる技があったり(氷狼牙)、
暴発しやすいあまり自殺技化してしまっている技があったり(旋墜斬)、
逆に非常に強力な技があったり(円水斬)、
キャラクター性能にはかなり粗があります。
またエックス同様、ガードシェルによる火力上昇が見込めますが、ゼロの場合火力の上がり幅が凄まじいことになっており、RTAではよく使われているようです(詳しくは下記動画参照)。
またアルティメットアーマーと同じく、タイトル画面でのコマンド入力で黒ゼロも使用可能になります。
性能はカスタムパーツの性能が一部デフォルトでついていたり攻撃力が上がっていたり、相応に性能は強化されています。
ちなみに黒ゼロとアルティメットアーマーは同じデータでは共有できません。
評価点
ここからは本作の評価点について語っていきます。
独特の性能のアーマー
本作の固有アーマーであるブレードとシャドーはどちらも他のシリーズとは大きく異なる独自の個性を有しています。
どちらもZセイバーをメイン攻撃に据えているためか、チャージ攻撃にセイバー攻撃が加わっており、これだけでも大きな個性となっています。
反面使い勝手には大きな差があり、前述したようにブレードはクセの塊で扱いには技術を要し、シャドーは圧倒的火力によるゴリ押し性能のお陰で適当にチャージ攻撃を振り回しているだけでクリアできるという極端な性能差が生まれています。
クリアするだけならシャドーアーマーが圧倒的に楽だったりするのですが、その代わりプレイヤーの技術の向上にあまり貢献しないほど楽なアーマーでもあるため、別の意味でプレイヤーに優しくなかったりします。
ブレードアーマーは多くのプレイヤーが見限ってしまったアーマーですが、特殊武器との連携やコンフィグを含む本作の仕様をきちんと理解した上で使うと、凄まじい機動力と圧倒的な汎用性の高さによって、異常なほど自由な戦い方を可能にします。
アルティメットバスターのクールタイムを無視してプラズマショットを高速連射するなどという技まで開発されており、隠された仕様や可能性がどれだけ眠っているのか未だに不明だったりします。
どちらも前作から正当に進化したとは言い難い性能を持ったアーマーですが、粗の多い本作において気を吐いた独自の性能を獲得したと言えるかもしれません。
カスタムパーツによる強化要素
本作では前述したようにレスキューをこなすことで様々なカスタムパーツを入手することができます。
最大で5つまで装備できますが、全て装備するためにはナイトメアウィルスを倒した時に得られる、ナイトメアソウルを9999まで集める必要があります。
全てのカスタムパーツを枠いっぱいまでつけれるようになるまでは時間と手間がかかりますが、このゲームを楽しみつくそうと思ったら、やったほうがいいかと思えます。
そしてそこまで膨大な手間をかけて作ったデータは、遊びの幅が大きく広がり、このゲームのアクションを最大限楽しむことができます。
前述の二種類のアーマーもこのカスタムパーツを使うことで、全く別の性能に変化するため、使う価値があります。
そのためには面倒なレスキューをある程度こなす必要があるのが難点と言えば難点と言えるかも知れません。
非常に強力な特殊武器の数々
シリーズの特徴にして魅力の特殊武器ですが、本作はクセの強いものから非常に強力なものまで粒ぞろいと言えます。
代表的なのがヤンマーオプション。
三つのバリアを展開し、特殊武器ボタンでさらにバリア一つ一つが追加で攻撃をしてくれるという非常に優秀な特殊武器です。
これを使うか使わないかでゲームの難易度が大幅に変化するほど影響が大きい武器です。
他にもシンプルな使い勝手とかなりの回数使用できるマグマブレード、
チャージすることでストーム・イーグリードの鉄像を降らせるメタルアンカー、
張っておくことでチャージ攻撃の火力を増強するガードシェル(バグ?)、
なぜかボスに対して弱点以上にダメージを発生させるチャージアローレイ
このあたりはお世話になったプレイヤーも多いのではないかと思います。
反面非常に扱いづらい武器も存在しており、特にアイスバーストは燃費の悪さと非常に独自色の強いチャージ攻撃のため、現在でも使い方がわからないというプレイヤーを出してしまっております。
ただ、全ての特殊武器は状況による使い分けが可能であり、使えない特殊武器というのは存在しないかなと思います。
問題点
ここからは問題点を語っていきます。
粗の多いステージ構成
本作のステージは前述のようにナイトメアと呼ばれる妨害要素と元々難しいステージ構成によって無慈悲と言えるほど難易度が高くなっています。
とはいえ難しいだけならまだ良いのですが、体感で感じる面白さには大きな差があります。
個人的に難易度高くても面白いと感じたのはイナミテンプル、セントラルミュージアム、アマゾンエリアあたりです。ザコ敵の配置や長さが絶妙で、慣れると何度もプレイしたくなる中毒性があります。
逆にあまり面白く感じなかったステージとしては、北極エリア、レーザー研究所あたりです。どちらもギミック対処に追われるばかりで、ロックマンXらしさを感じることはできませんでした。
レーザー研究所はボス部屋への道のりが非常に短くギミックもただの作業。アイディアは良かったと思うんですが使い方がよろしくなかったかもしれません。
それ以外のステージ、マグマエリア、兵器開発所、リサイクル研究所の三箇所は、どちらとも言えないという感じです。
ゲームの面白さを精査しきれていなかったのだとは思いますが、攻略難易度と面白さの両立に大分苦心したであろうことは想像に難くありません。
またナイトメア現象も特殊武器で対処できるものからそうでないものまで様々あり、中でもナイトメアダークは前述の通り画面表示領域を狭められるので嫌がらせにしかなっていないと思ってます。
逆にナイトメアアイスはなぜかリサイクル研究所でしか発生せず、ステージ後半に取ってつけたように出てくるので、あまり妨害になってなかったりします。
ナイトメア現象は特定のステージに入ると別のステージで発生し、二種類あるナイトメア現象のうちどちらかが発生するともう消すことはできません。
なのでマシな方を選択することができるわけですが、逆に言えばマシな方を選択するためにステージに入り直す手間が発生することになります。
慣れてしまった私は笑って受け入れてますが、初見のプレイヤーには難解でよくわからない仕様のように見えたのではないでしょうか?
また、普通にクリアする分にはそこそこ楽しい、セントラルミュージアムですが、ここはナイトメアランダムと呼ばれるランダムでステージ構成が変化する仕掛けがあります。
このランダムに変化するステージ構成には後述する進行不能ルートとブレードアーマーのパーツプログラムがあるため、キャラによっては詰みかねないし、ブレードゲットやカスタムパーツのためには運が悪いと何回も訪れる必要があったりで大変煩わしいかと思います。
パーツゲットのためにステージガチャしなければならないってなんですか・・・?
ステージセレクト画面で確認できない項目が多い
本作は前作以上に様々な情報がゲーム内容に関わってくるわけですが、重要なことに限ってなぜかことごとくステージセレクト画面で確認することができなかったりします。
具体的に言うと、
ナイトメアソウル入手数(武器セレクト画面時は可能)、
レスキュー救出時のライフアップ、エナジーアップ総数(武器セレクト画面時は可能)、
ゲーム開始時に設定した難易度(攻略してみれば一応わかる)、
カスタムパーツの効果説明に至ってはリミットパーツ以外ゲーム中に存在しない。
一応セーブ画面では確認できる項目もありますが、セーブ画面はステージ脱出時にしか確認できないため、単純にユーザーインターフェースが悪いといえます。
またリミットパーツの説明もかなりふんわりした説明になってしまってます。
カスタムパーツの説明は今も昔も外部情報に頼る必要があるので、ここだけでもアニコレ再録時になんとかしてほしかったところです。
壊れている残機システムと煩わしいレスキュー
ライフがゼロになったらその回数分残機が減り、その残機がゼロになるとゲームオーバーになってステージの最初からやり直し・・・というのはこのシリーズの伝統のシステムですが、前作同様この残機システムは機能していません。
ステージの途中のチェックポイントからやり直すことができないからこそ、この残機システムは意味を持っているわけですが、前作同様ステージの途中からでもやり直せてしまうため残機の意味がなくなってしまっています。
とココまでならX5と同様なのですが本作はそれ以外にも問題があります。
まず前述したように本作はレスキューが128人いるわけですが、このレスキューを一人救出すると残機が1アップします。
つまり一つのステージに16個ずつ一アップが配置されているようなもので、言うまでもなく多すぎます。
そしてこのレスキューは前述したようにカスタムパーツを所持しているものがいるため、収集のためにはやらざるを得ません。
このレスキューは壁を抜けてくるナイトメアウィルスに接触すると救出不可能になるため、コンプリートを目指すなら前作まで意識する必要のなかったリセットを繰り返す必要があるのも辛いところです。
コンプリートのメリットが何もないは救いなのかそうでないのか・・・?
このレスキューも飛べるような見た目でもないのに空中に浮遊していたり、どうあがいても残機を犠牲にすることを強要するような位置に配置されていたりで、ゲーム進行の阻害にしかなっていないところに配置されている場合があります。
どうしてカスタムパーツを持っているレプリロイドだけ配置しなかったのか・・・?
これら残機システムはアナザーエリアの進行不能ルートの存在によってさらに煩わしいものとなっています。
進行不能ルートの存在
8ステージのどこかに存在しているアナザーエリアですが、このアナザーエリアは、エスケープできない仕様になっています。
必ずボスが何かしら待ち受けており、それを倒さなければなりません。
ボスはゼロナイトメア、ハイマックス、ダイナモの順番で変わっていきます。
これだけなら特に問題は無いのですが、問題はハイマックスの仕様。
ハイマックスはファルコンアーマーとノーマルエックスを操作している場合、チャージショットを当てたあとに特殊武器を当てるという工程を経なければダメージを与えることができません。
それ以外だと何らかのダメージソースがあるのですが、特殊武器を持たない初期状態でハイマックスを相手にした場合、OP同様ダメージを与えることができないので負けるしかなくなります。
レスキューで増えた大量の残機をステージ脱出するためにわざと全て消費しなければならないという事態になるわけです。
こうなると残機システムそのものが邪魔な存在でしかありません。
困ったことにアーマーのパーツプログラムや、カスタムパーツ持ちのレスキューはアナザーエリアに配置されていることもあるため、収集のためにはいかざるをえません。
こんな仕様ならいつでもエスケープ可能にしても良かったのではないかと思います。
他にもエアダッシュなしではどうあがいても突破することのできない地形が複数あり、一部を除けばノーマルエックスとシャドーアーマーでくると突破不能になってしまいます。
普通に攻略する8ステージや終盤ステージでもこんな地形があるため、本作で最初からファルコンアーマーを使えるのはそれが理由ではないかと思われます。
普通にノーマルエックスやシャドーアーマーもエアダッシュ可能にすればよかっただけのような気がするんですが、それはロックマンX7から可能になりました。
崩壊したシナリオの整合性とアイゾックの扱い
ロックマンX5が最終作をお題目に制作されたというのはご存知のプレイヤーも多いと思います。
そして直近で発売されたロックマンゼロシリーズは、ロックマンX5につながるようにシナリオが制作されています。
実際このころロックマンゼロシリーズはロックマンXシリーズの後継作品として育てていく方針があったようなのですが、そんな状態であるにも関わらず本作が制作されることになりました。
当時の社内状況が一体どうなっていたのか気になるところですが、一つだけはっきり言えることがあります。
それは、本作が制作されたことでロックマンX6以降の物語とロックマンゼロシリーズの物語はどちらかをパラレルワールド化しなければ、ロックマンシリーズの物語の筋が通らなくなったことです。
一応X5のグッドエンディングはX5本編の激闘を描いたあとの○年後となっているので、X6以降の物語をその○年間の間の物語とすれば無理矢理にでも筋を通すことは可能です。
しかし、そうなるとX6以降の物語はX5のラスボス撃破後~エンディングの間の物語ということになってしまうわけで、X5のエンディングの過去の物語をずっと続けていくことになってしまいます。
とてもナンバリングタイトルでやるようなことではないことは想像に難くないでしょう。
そもそも仮にそうだとしても本作のゼロのエンディングはロックマンゼロシリーズにつながるようなエンディングなので、やっぱり繋がりません。何がしたいの?
ロックマンゼロシリーズの存在を抜きにしても、本作、前作、次回作との間での整合性、それぞれの作品単体で見ても矛盾やツッコミどころ、何をしたかったのかよくわからないことになっており、シナリオという点においては擁護のしようがないです。
全て突っ込んでいたらキリがないので重要なキーパーソンであるアイゾックに話を絞ります。
ゼロの製作者に関してはX4から丁寧に伏線を張っておいたのに、前作ではシグマの台詞にしか存在がほのめかされておらず、最終作を予定していた割に肝心な黒幕が放置されてました。
本作ではそれらしき人物としてアイゾックが登場しましたが、本作のシナリオの本筋にとっていてもいなくてもいい立ち位置に収まってしまっており、なんのために出てきたのかよくわからない事態に・・・。
出てくるたびに作中で思わせぶりなことを口にしてばかりで、伏線らしきものを大量にばら撒いただけで、
ゼロとの関わりも薄っすらとしか描写されず、
戦うことすらできず、
退場の仕方も取ってつけた紙芝居のみ。
製作者と思しきアイゾック自身の思想とゼロとの対立、その因縁を振り払い、呪縛を断ち切り、イレギュラーハンターとして今後も戦い続けていく・・・そんな感じのゼロの物語を描くこともできていただろうに・・・。
当時のスタッフの間ではこれでゼロとその製作者の因縁に一区切りつけたつもりらしく、以降ゼロの製作者関連の描写は一切なくなります。
まともなシナリオをかけるライターはいなかったのでしょうか?
ダイナモの扱い
前作で登場した前作の主犯格。
であるにも関わらずイレギュラーハンター側から謎のちょっかいを出してくるだけの存在としてしか認識されていない彼ですが、本作においても謎のちょっかいを出してくる以上のことはしておらず、その扱いはアイゾック以上にぞんざいです。
彼はアナザーエリアを2回クリアしたあと、3回目以降のアナザーエリアのボスとして収まるため、場合によっては出会うことすらなく終わってしまいます。
前作と合わせて非常に特異な立ち位置やキャラ性を持っていた彼ですが、全くその要素を活かしきることができず、シナリオ的にはアイゾック以上にいてもいなくても良いキャラクターになってしまいました。
彼の役割はナイトメアソウルを大量ゲットするための狩られボスとしての立ち位置になってしまっているのが哀愁を誘います。
だからまともな(ry
まとめ:粗の多さと中毒性が混在するスルメゲー
一つの要素に良い点と悪い点が両方とも内包しており、そういった要素ばかりで構成された本作は、極めて高い中毒性と極端に擁護不能な要素が入り混じり、独特のゲーム性を獲得しています。
擁護不能などうしようもない要素がボコボコ存在すると同時に、高い中毒性を併せ持つ作品であるといえます。
その高難易度とも理不尽ともつかない難しさから敬遠されがちな本作ではありますが、私個人としては、ブレードアーマーという強烈なアーマーを生み出してくれたことに感謝したい作品でもあります。
シナリオ面に関しては本筋であるゲイトとのやり取りだけでも綺麗にまとまっていて、この点だけは奇跡的に良い部分といえるかもしれません。
トゲとクセにまみれた強烈な作品ですが、それゆえに惹かれる要素も併せ持っているため、私のように未だにプレイし続けているプレイヤーが存在することもまた事実だったりします。
- クセの強いアーマーを使いこなしてみたい。
- あるいはより上位の難易度に挑みたい。
そういった求道者タイプのプレイヤーなら、本作を最大限楽しめる可能性があるかもしれません。
ブレードアーマーのコトブキヤプラモ発売で興味を持った方や、XDiVEで登場したシャドーアーマーに興味が沸いた方はぜひとも遊んでもらえたらと思います!
というわけで今回はこのへんで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
良いロックマンライフを~!
しんどかった印象が強いX6。言われてみればたしかに何となくまたやってみたくなる中毒性とそれと同じくらいある難しさでできたゲームだなぁと思いました。
声優さんもすごいしアーマーもカッコいいしでなんだかんだ素材はしっかりしてた(活かしきれたかは微妙と言わざるを得ませんが)と思います。
ブレードアーマーが出たら、またやってみようかな。
X6は多分、未覚醒ゼロルートからの派生ではないかと思います。
X5はゼロがバスターを使う描写が多く、イベントでもバスターを使っている上にどの主人公ルートでもゼロで挑むと覚醒ゼロ同等のアルティメットエックスしかないため、フォースアーマーはシグマ戦で壊れている方が正史。
未覚醒ゼロルートならエックスルートの3年後の描写がないのでギリギリ繋がるかと。
多分公式的にはX6のストーリーはオープニング終了→ちゃちゃっとゼロ(あそこまで隠す気がないと使う前提で作ってると思う)解禁→アナザーハイマックスはゼロで撃破→アイゾック歓喜→取り敢えずシグマ以外のラスダン強敵はゼロで倒す→エックスじゃ無理だった連中を倒したことでエックス以上を確信して後は使命を果たすことを夢見ながら成仏→シグマはエックスが倒す→全員集合エンディングの流れじゃないかと…。
ダイナモは元々X5のストーリーを動かすために用意されたキャラだから多分当時の公式的にはそんなに重要なキャラじゃなかったんだと思います…言ってみればラスボスじゃないけど黒幕と言うゲイトの先駆けのキャラでその縁でXチャレンジではラスボスじゃない黒幕コンビでラスボスを務めましたが…。
ある意味普通に戦えるけど攻撃が激しいダブルとダイナモ。
特殊な方法でないとダメージは与えられないアイリスとゲイトになってたんだすねラスボスの組み合わせの片割れって。
コメントありがとうございます!
本当に色々考えられますよね~。
おっしゃるような流れでも一応無理はないのですが、やはり公式によるしっかりしたつなぎは欲しかった気がしますなぁ~。
Xチャレンジの縁も妙なことにはありますが、一応繋がりがあるようなないようなって感じですね~。