こんにちはロクメガです。
去年になりますが、アインハンダーと呼ばれる作品をプレイしました。
このゲームは現在ではプレイステーション3のゲームアーカイブスでプレイ可能な作品の一つで、はるか昔スクウェア・エニックスが合併する前に、スクウェアが開発したシューティングゲームです。
当時はあまり売れなかったらしい作品の一つですが、斬新かつ、優れた演出面と他のシューティングゲームではあまり見ないゲーム性によって再評価された作品の一つです。
どのような作品だったのか、これから紹介兼レビューをしていこうと思います。
※本作の公式サイトはこちらから
※このブログではyoutubeのライブ配信でプレイした作品のレビューを行っております。
※レビューしたゲームの一覧は下記のリンクをご覧ください。
目次
特徴および評価点
まずは本作の特徴と評価点から語っていければと思います。
敵の武器を奪って強化するゲーム性
本作が他のシューティングゲームと比較して大きく差別化されている要素の一つが、敵からガンポットと呼ばれる武器を奪うことで強化されていくシステムです。
このシステムはゲーム性を複雑にしている側面もありますが、同時に奥深さを生んでいるシステムでもあります。
類似しているシステムは今までも多数あったかと思いますが、明確に武器の形をはっきり保ちつつ、入手して強化していくというのは、他ではあまり見られなかったシステムでは無いかと思います。
ガンポットの種類は合計で12種類と多種多様。
そのうち4つは特殊な条件を満たさないと入手できない武器なので、そういうのを見つける楽しみもあります。
奪ったガンポッドは初期装備として使用可能
本作は基本的に周回前提・・・と言っていいかはわかりませんが、一度ゲーム内でゲットしたガンポットは初期装備として記録され、最初から使用可能になります。
つまりプレイを重ねれば重ねるほど、強くてニューゲームが可能になるわけです。
これは当然ながら隠しガンポットにも適用されるので、最強クラスの装備をゲットしたら、それ以降最初から使い放題になります。
ちなみにかつて同じくスクウェアから発売されたチョコボの不思議なダンジョン付属のデータディスクを使えば、最初から全ての隠し要素を開放した状態でプレイすることが可能になります。
純正メモリーカードをプレイステーション3に接続できるマシンも発売されているので、プレイステーション1,2と併用すれば現在でもチョコボデータを使って最初から最強状態のデータで遊ぶことは可能です。
2.5Dを活かした演出やゲーム性
本作発売当時は、ドット絵は古いものとみなされ、3Dゲーム時代の黎明期を迎えた頃になります。
そんな中発売された本作もまた、ドット絵を脱却した絵作りやゲーム性を獲得した作品の一つと言えます。
本作のジャンルはドット絵時代で言えば横スクロールシューティングゲームに該当するわけですが、本作は全てのエフェクトや機体が3Dポリゴンで制作されているため、2.5Dシューティングゲームであるといえます。
これは現在でもそう多くはないタイプのゲームで、新技術をガンガン使っていくスクウェアが、どこよりも早く参戦した横スクロールゲームであるといえます。
この2.5Dを活かした演出はカメラワークで魅せてくれるところが多々あり、それでいてゲーム性を阻害しておらず、横から見た場合地味めに見える敵戦艦の姿を派手に見せてくれたり、細かな敵ボスのディティールが確認できたりと、スクウェアらしい作り込みの細かさを見せてくれます。
画面の奥から攻撃してきたりと、奥行きを多用した戦い方や演出を見せてくれることもあり、個人的にこの点は当時のどのシューティングゲームよりも高く評価できる作品だったのではないかと思います。
ちなみに我らがロックマンは2003年にロックマンX7を発売してようやっと2.5Dに参入しました。
出来はお察しください。
このゲームの発売は1997年ですので、ざっと6年後になります。
BGMを使った徹底した演出
本作はゲームの流れが基本的にシームレスです。
グラディウスのように、一面クリアごとに変わっていくのですが、BGMの切り替えまでもシームレスに変化するよう作られています。
とても自然な切り替わりなので、切り替わった瞬間がよくわからないプレイヤーもいるかと思います。
また、ステージ攻略後には味方側のオペレーター(?)からの通信が入り、ロード時間を感じさせません。
最初から最後まで基本ノンストップで突き進むゲームなので、ダレるところがほぼないように制作されているのは素晴らしいところかと思います。
機体と武器の組み合わせによる多彩な攻略パターン
本作は隠し機体一つを除いて、4つの機体にガンポッドを装備できます。
つまり4✖12通り+機体別にガンポッドを装備できる数があるので、攻略パターンは非常に多いです。
どの場面でどのガンポッドを装備して使っていくかを考える楽しさがあります。
機体によっては二つのガンポッドを装備して打ち分けるという使い方もできますし、3つのガンポッドを切り替えて進むということもできますので、攻略パターンは多すぎるほど多彩です。
隠し機体、隠しガンポッドを使うとそういうのに関係なくガンガン進めてしまうので、そういう楽しみ方もまた一興。
ただし、隠し機体は終盤のムービーがカットされます。
またボスは部位破壊の要素があり、ボスの各部位を破壊していくのも何かと面白かったりします。
問題点
ここからは問題点について語っていきます。
キャッチコピーと裏腹の難易度調整
本作のキャッチコピーは「打って、奪って、ぶち壊せ!!」
なのですが、このキャッチコピーを聞く限り、敵の武器を奪って存分に破壊を楽しめる爽快なゲームのように思えるでしょう。
しかし、本作はどちらかというと覚えゲーの側面が強く、覚えてパターン化して、攻略していくゲームとなっています。
ガンポッドの性質や弾数、出現位置、ゲットのタイミング、ボスや雑魚の配置など、覚えることが本当に多く、普通にクリアするだけでもかなり難しいといえます。
序盤の4面くらいまではまだそこそこ腕があれば行けるのですが、その先になると敵の数が非常に多く、弾幕を形成してくるくらいなので、ザコ敵の撃退だけでもなかなか至難の業になってきます。
熟練者でもガンポッド無くしては攻略不能と悲鳴を上げるくらいの難易度と聞いたことがあり、それなりに繰り返しプレイした経験のある人間ならそれも理解できるのではないかと思います。
ボスの攻撃パターンも完全な暗記では攻略不能となっており、覚えゲーとアドリブゲーを混ぜ合わせたゲームとなっています。
そこが本作の面白いところでもあるのですが、当時はあまり良い評価を得られたとは言い難い作品かなと思います。
当時当たり前だった戻り復活であることや、スクロールがかなり画面端に接近しないと行われない仕様であることも厄介な問題で、遊びづらさにつながってしまっているように思えます。
機体の大きさとカメラワークについて
昨今の弾幕シューティングでは当たり判定は操作するキャラよりかなり小さめに設定されておりますが、本作はそれ以前に登場した作品であるからか、見た目がそのまま当たり判定になっています。
そして本作における自機は、かなり大きめに描かれています。
ザコ敵やボス敵もかなり大きく描かれているのが当たり前となっており、かなり窮屈に感じるプレイヤーも多かったのではないかと思います。
実際終盤のボスともなると画面の半分近くを覆うほど巨大なボスがポンポン出てくるため、動かせる範囲はかなり少ないといえます。
また本作の演出に多大な貢献をしているカメラワークですが、このカメラワークは演出面で優れている一方で、敵との距離を見誤りやすいという欠点にもつながっており、何にぶつかったのかわからないまま倒されることもよく起こります。
ラスボス戦は宇宙空間での戦いになるのですが、この戦いも人によっては画面酔いする可能性をはらんでおり、だめな人は本当にダメらしいです。
また、任意スクロールできるステージでは、画面の端近くまでいかないとスクロールしないことがあり、地味ながら遊びづらさにつながっているかと思います。
まとめ:現代でも唯一無二の演出が光る作品
本作以外にも色々なシューティングゲームをプレイしてきましたが、本作ほど演出面で優れたシューティングゲームはなかなかないのではないかと思います。
キャッチコピーと裏腹の高めの難易度や、自機の大きさ、演出面に貢献する代わりにマイナスにも働いているカメラワークなど、他とは違った独特の難しさも内包している作品であることは間違いありません。
プレイステーション3とネット環境さえあれば、いつでも遊べる作品ですので、プレイできる環境がある方には是非とも遊んでいただきたい一品です。
チョコボデータがあれば、最強状態のデータを最初から使えるので、個人的にはそちらもおすすめしたいところです。
というわけで今回はこのへんで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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