こんにちはロクメガです!
ずいぶん時間が経ってしまいましたが、今回はインティクリエイツが制作したゲーム、グリムガーディアンズ:デーモンパージの本格的なレビューをしていこうと思います。
過去グリムガーディアンズに関しては、2回ほど記事を書いておりますので、気が向いたらそちらも御覧ください。
それでは早速始めていくことにしましょう!
※本作及びギャルがんシリーズの公式サイトは下記リンクより御覧ください。
目次
特徴
まずは本作の特徴から語っていくことにします!
ギャルがんヒロイン2名が主役
過去記事でも語った通り、本作の主人公は神園しのぶと神園真夜の2名。
この二人はぎゃる☆がん だぶるぴーすという作品のヒロインです。
残念ながら私はギャルがん第一作目しかプレイしたことがないので、2作目に該当するこの二人についてはそこまで詳しくはありません。
が、本作は完全フルボイスかつ収録ボイスも非常に多いため、この二人のキャラクターについて知識がなくともある程度理解できるようになっています。
どうにも情報をあさると、原作を知っているとニヤリとできるシーンは多いようで、この二人のキャラクター・・・というか本作のキャラを好きになれたらギャルがん本編をプレイしてみるとより楽しめるかもしれません。
ただ、私はこの二人、ガンヴォルトシリーズに登場する神園アキュラの関係者(?)くらいしか知識がなく、名字同じだな~くらいにしか考えてませんでした。
ゲームの内容的には名字が同じ登場人物がいるくらいのもので、ゲーム内で出て来ない裏設定でつながっている程度の関係性です。
ちなみにラスボスは・・・いやここではいいますまい。
二人の性能はこれまでの記事でも口にしてきた通り、
神園しのぶ=アクセル=マシンガンでの攻撃
神園真夜=ゼロ=三段斬りによる連続攻撃
とロックマンXシリーズの2名をモチーフとしていることは恐らく間違いないかと思います。
恐らく・・・というのは、本当にモチーフになっているかまではプレイヤーの目線ではわからないからです。
が、操作性は似て非なる物となっていて、全く同じ操作性にはなっていません。
またボスを倒すたびに新たな能力を獲得するあたりも、ロックマンっぽさがあったりします。
悪魔城ドラキュラのオマージュを感じる
私は悪魔城ドラキュラシリーズはそんなに多くプレイしているわけではなく、どちらかというと動画で見る機会が多いです。
その上で思ったことなのですが、本作は悪魔城ドラキュラ作品からオマージュらしきものを感じました。
インティクリエイツといえば、ガンヴォルトシリーズやロックマンゼロシリーズを代表するような高速ハイスピードアクションを想像される方も多いかと思います。
しかし本作はアクション要素はこれまでのインティクリエイツ作品と比較して、かなり穏やかな方といえます。
ロックマンゼロがレプリロイド、ガンヴォルトが雷撃を操る能力者であることに対し、本作の主人公2名はどちらかと言えば霊感のある人間といった感じです。
なのでアクション要素については、人間が現実世界においても可能な範囲に収まっているといえます。
また全編に渡る雰囲気、ダンジョン内の仕掛けや地形も含めて考えると、元ネタとなった悪魔城ドラキュラってこんなゲームだったんだな・・・となんとなく想像を巡らせることができる強い説得力を感じさせてくれます。
最新のゲームであるにも関わらず、どことなく懐かしい感じがしていたのですが、恐らくその感覚の正体はこれかもしれません。
収集要素と周回要素
少しネタバレになりますが、本作は最低でもエンディングまで2周するゲームとなっています。
そして1周目は面クリア型でゲームを進めていくのですが、2周目からは探索要素によってエンディングが変化する探索アクションへと形を変えます。
収集要素は、
- 女の子の救出、
- キーアイテムの収集
がメインとなっています。
キーアイテムもとりあえずエンディングに到達するためのアイテムと、エンディングに影響を与えるキーアイテムがあり、全てのエンディングをみるためには2周目の時点で提示されるアイテムをすべて集める必要があるようです。
ちなみに3周目になると女子生徒の下着が収集要素に追加されますw
しかも40枚全部ドット絵があるw
収集して該当の女子にわたすことになるわけですが、どうやらこれはエンディングに影響はない・・・らしい?
っていうか新しく買えばいいと思うんだが・・・w
この収集要素には問題があるかなと思いました。
二人ティウって初めて残基が減る
本作は主人公二人を切り替えながら進めていくわけですが、この二人は片方がティウンするともう片方に強制的に切り替わります。
その際はチェックポイントからの再開となり、先に倒されたキャラの方まで足を運んで、心臓マッサージと言う名のボタン連打を必要とします。
正直その場で交代したほうがテンポは良かったような気はしますが、そうした場合、心臓マッサージ連打によるゾンビ戦法が可能になるので、致し方なかったのかもしれません。
一定回数連打に成功すると再び二人で行動を再開できるようになるわけです。
このシステムはアクションゲーム初心者にとってわりと遊びやすい要素になっているように思います。
評価点
ここからは評価点について語っていきます。
オーソドックスなアクション性
本作のアクションはこれまでのインティ作品のようなスピード感はあえて殺した内容となっており、複雑かつ動体視力を必要とするアクションはほぼなくなっています。
なのでそういったハイスピードアクションのゲームとは違った方向からプレイヤーに襲いかかってくる用にできており、いやらしさという面では向上しています。
対するこちらはマシンガンでの遠距離攻撃、近接戦での3連撃を始めとした攻撃で敵を撃退しながら進んでいきます。
総じてカジュアルに楽しめるタイプのアクションゲームと言えるかもしれません。
キャラゲー要素
前述した通り本作はギャルがんの世界観を下敷きにしたゲームとなっていて、登場人物は一名除いて全員女性。
一応本作はシナリオの内容自体はシリアスで、敵キャラや仕掛けもおどろおどろしい要素が多いのですが、登場キャラクターの言動はコミカルでバカバカしいところが多く、本作のホラー要素を大幅に緩和しています。
このキャラゲー要素はそのままギャルがんシリーズから受け継いだもので、どちらかというとコメディ寄りの雰囲気を作り上げています。
このためいい意味でも悪い意味でもギャップを発生させており、ノリのいいシナリオ構成となっています。
少し人を選んでしまうところはあるかもしれませんが、個人的には好きですw
制作陣の意図が分かるボス戦
本作のボス戦は基本的に同じ行動のループで構成されていて、初見でこそ面食らうことはあるかと思いますが、じっくりボスの動きの一つ一つを観察していけば次第にクリアに近づいていくという感じになっています。
これはインティクリエイツのお家芸とも言えるもので、プレイヤーの上達を実感しやすくなっているかと思います。
ラスボスは驚異の3連戦ですが、ラスボスでさえも基本的な行動パターンに大きな変化はなく、戦い方を構築することができれば、攻略は可能と言えるでしょう。
ただパターンの見極めには時間がかかることでしょう。
問題点
ここからは問題点について語っていきます。
マップがない
本作最大にして致命的な問題点。
上述したように本作は2周目からは収集要素が始まるのですが、2周目以降は1周目では行けなかった部屋に入れるようになったりと探索できるところが増えます。
・・・がそのために必要なマップが本作ではどういうわけか未実装。
しかも一方通行を前提としたマップ構成も結構あるため、左から右へ向かう場合はともかく、その逆は非常に進行しづらいというパターンが普通にあります。
ゲットしたサブウェポンで強引に突破することができる場合はありますが、無意味に逆走しているという状況もザラです。
マップが無いわけだからすでに足を運んだことのあるエリアとそうでないエリアの見極めもできず、似たような風景が連続することも相まって、自分がどこにいるのかすら把握できなくなることさえ起こりえます。
一応収集要素の対象に近づいていくとその対象のいる方角を示すコンパスという機能はあるのですが、一定の範囲まで近づかないとボス以外機能しないため、結果として虱潰しに探すことになります。
パンツのドット打つ前にやることがあるだろう!!
結果として2周目以降に解禁される収集・探索要素が人によってはかなりの苦行になりかねない要素となってしまっており、3つのエンディングのうち残り二つの解禁はインティゲー史上最大の難しさとなってしまっています。
私は2周目で一度エンディングを迎えた後、それ以上やる気が起きず投げ出してしまいました。
マップのないメトロイドヴァニアなんてゲームボーイのメトロイド2とかそのあたりの時代だと思うのですが・・・。
結果として面クリア型のいいところと、メトロイドヴァニアの悪いところを混ぜ込んだ形になってしまっているように思えます。
クセのあるサブウェポンの切り替え
本作はボスを倒すたびにサブウェポンをゲットしていくゲームで、サブウェポンは自由に切り替えが可能なのですが、そのサブウェポンの切り替えは、
- LRボタンでの切り替えまたは、
- 武器切り替えボタンを押しっぱなしにした状態で、該当の方向のキーを入力して離す。
というものになります。
前者はロックマンシリーズとして見た場合いつものシステムと言えるのですが、ロックマンロックマンやイレギュラーハンターX、ロックマン11などのような完成形と言えるシステムとはいえず、後者に至っては正直言って見たことのない選択システムになっているように思えます。
近いのはロックマンZXとロックマンZXAなのですが、それらとは違って横一列に並べてじっくり選ぶということができず、ポーズ画面での切り替えもできないので、若干不便な物となっています。
6方向に入力して離すわけですから、斜めに入力するときはズレないように注意を払う必要があったりするので、正直なところ落ち着かないです。
どうにも本作は過去作の下位互換的な部分が見受けられます。
まとめ:ところどころに中途半端さが目立つ
正直言って問題点として上げたところ以外にもアクションゲームとしていささか中途半端に感じる部分がちょいちょい見かけました。
本当に細かい違和感なので、好みの問題になるのかもしれませんが、普段からアクションゲームをプレイしているとそういった部分が気になるプレイヤーもいるかもしれません。
何より今の時代に収集要素を打ち出したのにも関わらず、マップ未実装という状態で、女子生徒のパンツのドット絵を40枚も書き下ろすとか正気の沙汰じゃありません(もちろん悪い意味で)。
同時にノーマルエンディングを迎えるだけなら一本道で苦戦することもなく攻略できると思うので、そこまでは良心的といえます。
そのエンディングも完全に問題は解決していないものの、コミカルなエンディングではあるので、見方によってはこれもありといえるかもしれません。
しかしどのみち完全攻略のためにはこの収集要素に挑む必要があるので、インティ伝統の面倒な真エンド条件が、悪い方向に作用していると言わざるを得ません。
インティ性アクションゲームとしてはカジュアルなタイプで、誰にでも勧められるのですが面倒極まりない収集要素のせいでその良点を台無しにしてしまっていると言えるでしょう。
収集要素までこなそうとするプレイヤーは、大人しく攻略サイトを見ながら攻略した方がいいかもしれません。
というわけで今回はこのへんで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
コメントを残す