こんにちはロクメガです。
ロックマンワールドシリーズのレビューもいよいよこれが最後になります。
配信→レビューと言う形でここまでやってきましたが、最後となると感慨深いものですね。
それでは、初めて行こうと思います。
それぞれのシリーズの内容をざっくり知りたい方は、ロックマンワールドシリーズまとめ記事も書いておりますので、そちらを御覧ください。
目次
ワールドシリーズ完全オリジナル!
これまでのワールドシリーズは2つの作品からボスや特殊武器を半分ずつ持ってきて、それに少しばかりのオリジナル要素を加えた構成でしたが、本作では完全オリジナルになりました。
このため本作はこれまでの作品以上に本作唯一の要素が多数搭載されると同時に、ワールドシリーズの最終作に相応しい作品となっています。
具体的なオリジナル要素としては、
- 全てのBGM
- 全てのボス
- 全ての特殊武器
これらになります。
まさにほぼ全部オリジナルなわけですね。
それでいて前作ロックマンワールド4における、演出および独自のゲームシステムの強化はさらに進むことになりました。
本作もオープニングムービーが4分近くとかなり長めであり、スペースルーラーズによる地球の侵略、ロックマンがチャージショットの代わりに、ロックンアームを装備するまでの過程が描かれることになります。
その他所々で長めのムービーが配置されており、前作同様ゲームボーイの限界を超えようとしていることがわかります。
スーパーゲームボーイ対応ということで、スーパーゲームボーイで起動するとカラーを変更することができるので、容量はかなり潤沢にあったものと思われます。
またPチップによる強化要素、アイテム購入システムも続投。
本作もまたプレイヤーによって遊び方のはばの広い作品であるといえます。
また、ラストバトルは脅威の5連戦!
3連戦ならたまにありましたが、5連戦というのは本作のみとなっており、ラストバトルの戦闘回数もまた、ある意味オリジナルの要素と言えるかもしれません。
ステージ構成も原作の存在にとらわれず、クリアしやすい構成となっており、初心者から上級者まで楽しめる構成と見ていいかもしれません。
オリジナルチャージショット ロックンアーム
本作のオリジナルボスたちであるスペースルーラーズは、オープニングでロックバスターが通用しないという設定で登場します。
なのでロックマンはロケットパンチを繰り出し、エネルギーを直接送り込むことでダメージを与えるという設定です。
つまり本作はこれまで使えていたチャージショットが使えなくなり、代わりにこのロックンアームがメインウェポンとなります。
前作同様、同じステージでゲームオーバーがかさむと2段階強化されたり、
- ダメージ強化のロックンクローと
- アイテム回収能力を持つマジックハンド
の2つをPチップで購入することができます。
このためロックンアームは攻撃性能以外でも使い道が生まれており、これまでのシリーズと一味違ったプレイ感覚を味わうことができます。
使用感こそ全く別物ですが、このロックンアームは後にロックマン7のスーパーロックマン用のロケットパンチとして逆輸入される形になりました。
オリジナルのボスと特殊武器
本作において襲い来るボスたちは、スペースルーラーズと呼ばれる宇宙より飛来したボスたち。
彼らの名称は惑星から取られており、ロックマンシリーズ伝統の○○マンという名前の付け方になっていないのはなかなか異色と言えます。
ボスの名前と特殊武器の名称を紹介します。
- マーキュリー(スナッチバスター)
- ネプチューン(ソルトウォーター)
- マース(フォトンミサイル)
- ビーナス(バブルボム)
- ダークムーン(中間ボスなので特殊武器なし)
- ジュピター(エレクトリックショック)
- プルート(ブレイクダッシュ)
- サターン(ブラックホール)
- ウラノス(ディープディガー)
- アース(スパークチェイサー)
- サンゴッド(特殊武器なし)
このように見事に惑星名から取られているわけですね。
また特殊武器自体もほかでは見られない個性派が揃っています。
特にオリジナリティが強いなと感じたのは、
- ライフ回復(小)を生み出す光弾を撃つスナッチバスター
- チャージして突進攻撃を繰り出すブレイクダッシュ
- 小型ブラックホールを打ち出して独特の軌道で攻撃を仕掛けるブラックホール
- 敵を追尾するレーザーを打ち出すスパークチェイサー
このあたりは他と比べてもオリジナリティが強いと言える部類になるのではないかと思います。
ブレイクダッシュはラストステージで無敵雑魚を無視してガンガン突き進んでいける性能を持っているので、使っていたプレイヤーも多いのではないでしょうか?
お陰でボスラッシュのときに足りなくなってボスに弱点をつけなくなる自体に陥りましたが、ロックンアームがそこそこ強力なので、困らないことも多いかもです。
ロックンアーム自体がなかなか特殊な仕様の武器ではありますが、そのロックンアームに立場を奪われることも、その逆も起こっておらず、良好なバランスを維持しているといえます。
オリジナルサポートメカ タンゴ
前作まで登場したサポートメカの一体、ビートは本作ではなぜか登場しない代わりに、新たな攻撃用サポートメカとしてタンゴが登場します。
地面を転がって体当たりをしてくれるということで、弱くはないですが、処理落ちが頻発するため、扱いが難しいという立ち位置のサポートメカです。
個人的にはビートより好きだったりします。
この作品以降、タンゴはロックマン10のブルース編にて、ショップ店員として少しだけ登場することになりました。
漫画版ではありが先生のロックマンメガミックスにて、ブルースの相棒的メカとして登場することになりました。
グラディウスのようなSTGステージ
ある意味本作のオリジナリティを突き詰めた要素。
ラッシュの変形形態の一つ、ラッシュスペースに乗り、ラストステージへと向かう道中の間、宇宙空間を自由に動き回れるシューティングゲームが始まります。
恐らくこれはロックマン8でも後に採用されたシステムだと思いますが、その先駆けとなったシステムでしょう。
ご丁寧にスカルブレーザーというボス戦も完備!
ゲームボーイ作品でありながら、実にやれることの多い作品と言えるでしょう。
シリーズ集大成的要素
これまで語ってきたように本作はこれまでのワールドシリーズ以上にオリジナル要素が多いわけですが、ただ単に全ての要素をオリジナルにしているだけではありません。
シリーズの集大成的な要素として、これまで登場してきたオリジナルボスである、
が登場します。
こちらがロックンアームなどのチャージ攻撃で強化されているのもありますが、性能は原作より若干落とされており、原作よりは倒しやすいことでしょう。
特にワールド3のパンクは突進攻撃が見切りやすくなったことで、かなり倒しやすくなったといえます。
彼らとのバトルの後、本作のボスラッシュ、ラスボス5連戦へと続いていくので、本作終盤はとにかくボス戦の連続と言ってもいいかもしれません。
難易度は更に低下
ワールド3及びロックマン4が出たあたりからシリーズは低難易度化が進んでいきましたが、本作ではさらに難易度が低下しました。
本作オリジナルのボスであるスペースルーラーズはパターンが見極めやすく、原作に登場したボスと比較するとそこまで強くない傾向にあります。
徹頭徹尾ぬるいかというとそんなことはなく、厄介なステージ構成や即死攻撃を持つウラノスなどもいて、苦戦するときは苦戦させられるでしょう。
また、本作のラスボスはこれまでのボスよりも遥かに多くの攻撃パターンを持つ強敵であり、初見だとなかなか苦戦させられることでしょう。
まとめ:最終作に相応しい完成度
前作も非常に高い完成度の作品でしたが、本作もまた非常に高い完成度の作品であるといえます。
前作はロックマン特有の難易度の高さと、プレイヤー側のやれることが大幅に増えたことで遊びの幅が拡張され、非常に遊びやすくなりました。
本作はそれに加えて低難易度化が進み、さらに遊びやすくなったと言えるでしょう。
終盤の怒涛の連戦、過去作オリジナルボス達総登場など、最終作を意識して作られたであろう要素も多く、まさにワールドシリーズの集大成とも言うべき内容と言えます。
前作とは違った意味で本作を好むプレイヤーも一定数おり、また有賀先生のロックマンギガミックスが本作を題材にした物語を展開させたことから、知名度と人気が向上した可能性も大いに考えられます。
配信のときの同時接続数は最大で147名となっており、本作の人気を物語っていると言えるでしょう。
シナリオの雰囲気や方向性もこれまでと比較して大きく差別化されているため、そこもまたファンを獲得するに至った要素なのかもしれません。
本作含めてワールドシリーズはバーチャルコンソールの残高追加が2022年8月までで不可能になり、2023年に終了が発表されております。
それが終わると、ワールドシリーズのプレイやゲームボーイのカートリッジを買うことでしかプレイできなくなることでしょう。
そうなってしまう前に、気になる方には一通りプレイしてほしいなと思う所存です。
ゲームボーイを発掘してでも遊ぶ価値のあるゲームだと思いますので。
2018年頃から言われている、コレクション化がなされるかは不明ですが、いずれは公式の手で、コレクション作品として最新ハードで登場することを願っております。
というわけで、今回はこのへんで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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