こんにちはロクメガです。
ロックマン11が出てもうずいぶん時間が立ちましたね。
ロックマン11はシリーズ最高の売上を叩き出した作品となったわけではありますが、それ以降の新作ロックマンは結局新しく制作されることがないままここまで来てしまいました。
今年はロックマンX30周年。
今年こそは新作ロックマンが何かしら始動することを祈っております。
そんなわけで、ナンバリング最後のロックマンXのレビューを、今回はやっていこうと思っております。
※このゲームが収録されているロックマンX アニバーサリーコレクションの紹介ページはこちら。
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目次
長き迷走からの脱出
本作以前のロックマンXシリーズはロックマンX5、X6、X7と立て続けに迷走を開始し、その完成度やクオリティはこれまでのシリーズを大きく下回るものとなっていました。
奇跡的にX6はこれまでとは異質な面白さを含む作品として評価されたように思いますが、仕様の不便さや分かりづらさといったものがあり、なかなか正当な評価にはつながらなかったように思います。
本作はそんな迷走を経てようやくまともな完成度として蘇った作品であるといえます。
特徴及び評価点
まずは本作の評価点から語っていきたいと思います。
差別化されたキャラクターバランス
前作ロックマンX7で登場したアクセルですが、チャージショットが打てない代わりにコピーショットを打てるエックスと言った性能でした。
なので、基本的にはエックスの下位互換的なキャラクターだったのですが、本作ではエックスともゼロとも違う性能のキャラクターとして登場する事になりました。
具体的に言うなら、ロックマン&フォルテのフォルテのように8方向にマシンガンを打つ連続攻撃が可能なキャラクターとなりました。
ほかにもエックスは最初からロックマンX3以前の段階を踏むチャージの仕様が復活し、最初から3段目が存在するようになりました。
このため最初から使えるチャージショットの攻撃力は、これまでのエックスより一段高いと言えるようになりました。
ゼロはX6とX7の中間くらいの性能を獲得しました。
セイバーを振る速度はX7よりは早くなったため、ゲームとしては特に問題のない性能になったといえます。
個人的にはもう少し速くても良かったような気はしますが、気にしすぎても仕方がないかもしれません。
ダブルヒーローシステムの完成
これまでも度々ダブルヒーローシステムと言う単語が登場しましたが、本作によってようやっとこのシステムも完成と言えるものが出来上がったように思います。
3人のキャラクターの中から二人を選択してミッションに赴くというのはX7と同じですが、本作ではさらに、
片方が捕まったらもう片方が救出する、
二人揃っていると攻撃力の高い連携攻撃、ダブルアタックが使用可能。
という感じで二人存在している意味がより強く強調された感じです。
キャラクター選択の余地と二人のキャラクターを使うことにきちんとした意味を見出した良システムなのではないかと思います。
公平化された強化要素
これまた前作から改善された要素の一つです。
X5~X7までは二人以上存在するプレイアブルキャラクターを均等に最強状態にすることはできませんでしたが、本作はちゃんと最強状態にすることが可能になりました。
ゲーム中に登場するメタルを集めてそれを消費して強化するというもので、シンプルながらキャラクターの強化要素を公平にすることを可能にしました。
隠しキャラクターを含めると全部で6人、必要なパワーアップは多く、それを使用可能にするためのメタルの量は万単位なので、全員を完全に強化することはなかなかのやりこみ要素と言えるでしょう。
データを引き継いだ2周目
ロックマンX5あたりから、収集要素が大幅に増加したため、2周目のデータ引き継ぎが欲しくなったプレイヤーも多いと思いますが、X7から引き継いで本作ではデータを引き継ぐことができるようになりました。
X7の頃はプレイアブルキャラクターの強化要素自体に不公平感のあるものでしたが、本作では上述のように全員を強化することが可能になったため、より意味のある要素になったといえます。
個人的にはX6でこそ可能にしてほしかったなぁ~w
その他の特徴
ほか評価点とまでは言えないが、本作の特有の特徴を語っていきます。
クラッキングシステム
本作では格闘ゲーム的な要素が取り入れられています。
その代表的なシステムがクラッキングと呼ばれるシステムです。
メットールのようにガード状態になっているザコ敵のガード状態をこちらの攻撃によって崩すシステムで、これを使いこなすことで本作は素早くゲームを進めていくことが可能になります。
- エックスならフルチャージ
- ゼロなら3段斬りの3段目(隠し武器を除く)
- アクセルならマシンガンの8発目(これだけ青白い)
でクラッキングは可能となっています。
折衷されたエックスのパーツシステム
ロックマンX5以降エックスのパワーアップはアーマー単位で行われ、パーツが全て揃うまで、その真価を発揮できないというものになっていました。
本作ではX4以前の一つずつ強化していくというパワーアップの方式が復活。
本作のアーマーはニュートラルアーマーと呼ばれるアーマーに各種パーツプログラムを装備するという形で発揮されます。
アーマーのパーツは本作ではイカロス・ヘルメスと存在し、統一することによって独自の追加効果をさらに発揮するものとなりました。
このため一つずつパーツを装備する性能と、揃えたときに発揮する効果という形となり、これまでのシステムが見事に折衷したことになります。
前作までに存在した微妙な要素の廃止
X5以降に存在した、レスキュー、しゃがみ、無限コンティニュー、ロープアクションは本作では全て廃止されました。
レスキューはゲームを面白くする要素になっていないことが多く、
しゃがみは出た当初から賛否が分かれており、
無限コンティニューは残機のシステムの存在意義を奪い、
ロープアクションはラーニング技を自殺技にしてしまう・・・
など、廃止されたアクションやシステムの多くはゲームを面白くする方向に直結していなかったと判断されたと思われます。
しゃがみくらいはあっても良かったような気はするんですが、もともと良作だった作品と同じシステムに戻しただけと言えばその通りでもあります。
新たなナビゲーションシステム
これまでX5以降必ずエイリアの通信システムがついて回っていましたが、本作ではさらにナビゲーターが2名追加され、合計で3名のナビゲーターによる指示を受けることが可能になりました。
それぞれの指示の内容も異なるので、単にキャラが好きな人も、きちんとナビが欲しい人も、ある程度ありがたい存在になったといえます。
同時に、ナビゲーターを完全にオフにすることも可能になり、X4以前までの仕様を取り戻したといえます。
問題点
ここからは本作の問題点について語ります。
ボス戦だとゼロがかなり使いづらい
ある程度X6以前の操作性を取り戻したゼロですが、それでも完全に元のゼロと同じというわけではありません。
一番大きかったのは、ヒットストップが存在しないことと、さらに減ったZセイバーのリーチです。
これのおかげでゼロでボス戦を挑むとなるとかなりむずかしいプレイとなってしまっています。
ただし、これはZセイバーやBファン、Kナックルと言ったリーチが短い武器の場合です。
逆にリーチの長さが武器となるDグレイブを手にすると、隠し装備である○○○ブレードをゲットするまではそれしか使わなくなるプレイヤーは多いかもしれません。
というかDグレイブと螺刹旋をゲットしたら基本はそればかり使うことになるでしょう。
何故か地上限定特殊武器が多い
本作でもエックスは8ボスを倒して特殊武器を手に入れるわけですが、どういうわけか無チャージ、チャージ版ともに地上限定でしか使えない特殊武器が多く、その使い勝手はあまり良いとはいえません。
もちろんX7のように雑な調整の結果使う意義すら感じられないよりはマシですが、本作でも特殊武器よりチャージショットを使ったほうが良いという結果を生んでいることは間違いないかもしれません。
と言うかボスから得られる攻撃手段はエックスよりゼロやアクセルの方が使う場面が多いことがあるため、特殊武器とチャージショットのバランスの取り方が大きく変化したように感じます。
ナビが役に立たないダイナステイ
本作最大の問題ステージにして最大の初見殺しステージ。
このステージはダイナステイと呼ばれる街で暴れるボスをライドチェイサーに乗って攻撃して倒すという3Dシューティングステージです。
全く操作の説明がないままほっぽりだされる上にステージ内にあるアイテムの意味も、ライドチェイサーの操作方法も、誰も何も教えてくれないため、ナビゲーションは役に立たず、自力で操作の感覚をつかんでいくしか無いステージになります。
しかも結構難易度が高い!
ボスは暴れながら英語でプレイヤーの神経を逆撫でするような奇声を発し続けて非常にうるさいので、ストレスも溜まるという誰をどう楽しませようと思って作ったのがマジでわからないステージとなっています。
ついでに言うと何故かアイスノー・イエティンガーステージもライドチェイサーステージとなっています。
このため8ステージ中2ステージがライドチェイサーに乗りっぱなしのステージとなっているため、「そういうのはいいんだよ!」と思ったプレイヤーにとってはがっかりしたステージかもしれません。
慣れればそれぞれ楽しくはあるんですけど、人を選ぶ上に変に難易度高いから楽しめるようになるためのハードルは結構高いのではないかと思います。
ギミック重視のステージ構成
ほとんどのステージは基本的に何らかのテーマに沿ったギミックをメインとした構成のステージとなっており、本作のステージはほぼギミックに対処させられるステージばかりです。
重力の向き変動、スニーキング、巨大メカニロイドに追いかけられるなどといった具合です。
なんの制約も受けずに自由に動き回れるステージはブースターズフォレストくらいしかありません。
キャラクターの操作性は大幅に回復したのにも関わらずステージ構成が惜しいというのはロックマンX6に通ずるものを感じます。
若干スピード感を殺しているアクセルの性能
前述したようにアクセルの性能はロックマン&フォルテに登場したフォルテの性能に準じていますが、彼の性能にはもうひと工夫ほしかったなと正直思っています。
X7ではオートチャージをオンにしていれば敵を狙いながら連射ということができ、その上で移動ができたので、この点に限ってはX7特有の性能を有しているという言い方ができました。
しかし本作の性能はフォルテの性能にプラスアルファしたような感じなので、独自性がなくなっており、しゃがみもなくなったため姿勢を低くして敵を狙い撃つという戦い方が自体ができないため、もどかしい性能をしているともいえます。
なので、もうひと工夫何かほしかったなと思ってしまうのは正直惜しいと言えるかもしれません。
まとめ:惜しいけどクオリティは確実に回復している!
これまでと比較すると確実に本作はクオリティが回復し、かなり快適なゲーム性を実現していると言っても過言ではありません。
実際私もレアメタルコンプリート、強化・隠し要素の完全開放を当時やりきり、かなり夢中になって遊んでいました。
しかし同時に惜しい部分もところどころ散見され、もう一歩超えてほしかった壁があったようにも思います。
ロックマンXがかつて持っていた輝きは次回作の最新にして最終作であるイレギュラーハンターXにて、完全な輝きを取り戻すことになります。
次回作が今後出るかどうかはわかりませんが、出るとしたら最低でもこれ以上の作品が出てきてほしい。
そう思える作品です。
というわけで、今回はこのへんで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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