こんにちはロクメガです。
ロックマンDASHシリーズはロックマンDASH第一作目と、その続編であるロックマンDASH2が存在します。
同時にロックマンDASHシリーズとしての立場にありながら、名称にロックマンの名を冠さないロックマンDASHシリーズが存在します。
今回はその作品のレビューとなります。
その名もトロンにコブン!
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トロンにコブンタイトル画面
※このブログではyoutubeでライブ配信でプレイした作品のレビューを行っております。
※レビューしたゲームの一覧、及び関連記事は以下のリンクをご覧ください。
目次
開発はロックマンDASH2と並行?
タイトルからはとてもロックマンシリーズの一作とは思えない本作ですが、間違いなく立派なロックマン作品の一つです。
どういうゲームなのかというと、ロックマンDASHに登場したヒールのトロン・ボーンを主人公として、借金の返済を目指すゲームです。
一言でいうならスピンオフ作品なわけですね。
ちなみにCMではロックマンDASHシリーズという単語を使い、本作がロックマンシリーズの一角であることをアピールしています。
なぜこの作品が作られることになったのかはわかりませんが、おそらくキャラクター人気の高いトロンと、コブンの2名を主人公に据えることで新たなファンの開拓を目指したものと考えられます。
そう考えられる理由の一つとして、本作に付属しているDASH2の体験版の存在があります。
当時は同じ会社の別のゲームに体験版が入っていることはよくあることであり、DASH2の宣伝も兼ねたものであったのでしょう。
つまり、本作の開発は、ロックマンDASH2の企画と同時にスタートしたものと考えられます。
今の時代から考えると中々贅沢な企画の仕方のように思えますね~。
トロンと40人のコブンで、借金完済を目指せ!
上で少し触れましたが、本作がどういうゲームなのかを改めて述べます。
ゲームの目的としては、100万ゼニーの借金のために連れ去られた
- 長男ティーゼル・ボーンと、
- 次男ボン・ボーン
の2名を取り戻すために、長女のトロンと40人のコブンが様々な悪事を働いてお金を稼ぎ、借金の返済を目指していくというゲームです。
借金はロース・クッパカルビという闇金から借りており、借金の返済が滞ってしまったために連れて行かれてしまったわけですね。
闇金から借りたお金を悪事を働いて返済という流れはもはやヤクザ家業にしか見えませんが、そもそも主人公側が空賊なので、まともにお金を貸してくれるところなんて存在しないのでしょう。
真っ当にお金を借りることができるのは会社務めの人間であり、真っ当な銀行はその人間が務めている「会社を」信用してお金を貸すわけです。
フリーランス(と言うか半ばヤクザ?)の空賊ボーン一家がお金を借りるためには闇金から借りるしかなかったのでしょう。
今にして思えばこれ本当に子供にプレイさせてよかったのかしら?w
本作の特徴
ここから本作の特徴について語っていきます。
ミニゲーム集
本作の公称ジャンルはアクションバラエティ。
その名の通りバラエティに富んだ様々なミッションをミニゲームと言う形でクリアしていくことが目的となります。
ミッションごとに目的を達成してクリアしていくのはもちろん、特訓と称してコブン達を強くしていく二つのミニゲームも用意されています。
このゲームの開始当初の目的は、ナッカイの遺跡という遺跡に向かうところからスタート。
この遺跡探索で使う操作・アクションが本作メインのアクションと認識して間違いありません。
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DASHシリーズ特有のアクション
トロンの搭乗メカ グスタフ
ロックマンDASHの時は主人公であるロックを動かしていましたが、本作では直接操作するのは、トロン本人ではなく、彼女が操るグスタフというメカになります。
そして本作は金策に奔走するゲームなわけですが、稼いだお金を使ってこのグスタフの、
- 武器、
- 防御、
- 回復ボトル
などの開発なども行うことができます。
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色々と開発できる
言ってみればお金はこのゲームにおいて経験値であるともいえます。
- グスタフを強化すればクリアが遠のき、
- 最速でクリアを目指せばグスタフは強化できない。
というトレードオフの関係と言えるかも知れません。
コブンも含めて、このゲームにおける強化要素をしっかり活用していこうと思ったら結構時間がかかります。
こういう部分はロックマンDASHシリーズの、時間をかければ強化されていくRPG要素を体現していると言えるかも知れません。
なお本作でトロン=グスタフという印象が付いたためか、後にトロンが外部出演する際には、(顔をだすため頭を外された)グスタフに乗ったトロンが登場するのが定番となりました。
40人のコブン
このシリーズに置いて空賊ボーン一家の下っ端である子分たちは、設定上40人存在しています。
基本的にこれは設定上の存在なのですが、本作においてコブンは本当に40人存在します。
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ゲゼルシャフト号内部に40人いる。
全員話しかけれる。
ゲゼルシャフト号内部の各場所にちゃんと40人配置されていて、その一人ひとりに
- 性格、
- 特技、
- パラメーター、
と言った要素が設定されています。
現在では入手困難ですが外部要素の専用ディスクを使うことで41号を出現させることができます。
・・・と思いきやこちらの書籍でも入手可能なようです。
彼らには
攻撃
素早さ
賢さ
サボり度
という項目があります。
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40人のコブンのパラメーターが設定されている。
それぞれの項目は最大で4ポイントまで上げられますが、全員最大の4ポイントまで上げられるわけではなく、2までだったり3までだったりとコブンごとに上限が決められています。
彼らはミッションの際に連れ歩いていくことになります。
- 「ナッカイの遺跡」や「銀行を襲え」では6人、
- 「お宝をディグアウト」では3人、
- 「コンテナを奪え」では1人、
といった感じで連れていき様々な活躍をしてくれます。
4つのパラメーターのうち、
- 攻撃と素早さはコブン自身の攻撃性能や動くスピードに影響を与え、
- 賢さは「コンテナを奪え」でのパズルでのヒントで活躍します。
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コブンがヒントをくれる
サボリ度は溜まってしまうと働かなくなるマイナスパラメーターですが、これはお仕置き部屋にて、解消していくことになります。
評価点
ここからは本作の評価点を語っていきます。
多種多様なミッション
メインとなるのはグスタフに乗ってのミッションですがそれ以外にも多彩なミッションが用意されています。
コブン3名を引き連れて遺跡の探索を行い、ディフレクターの入手を目指す「お宝をディグアウト」は、多種多様な登場人物が物語を盛り上げてくれます。
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お宝をディグアウトのワンシーン(フルボイスです)
本シリーズにおいてディグアウトの楽しさというものを別の角度から味わうことができることでしょう。
「コンテナを奪え」は四角形のマス目の上に配置されたコンテナと、グスタフの移動可能距離を考える必要のあるかなり骨のあるパズル。
アクション要素はほぼありませんが、謎解きが好きな人はかなり楽しめることでしょう。
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コンテナを奪え
ほか
- 銀行を襲え、
- 動物を捕まえろ、
- ナッカイの遺跡、
の三つはグスタフ+コブン6名によるミッションとなっています。
基本アクションはみんな同じですが、それぞれシチュエーションは全く違うのが面白いところです。
「銀行を襲え」では、本作におけるライバル枠(?)「デニッシュ・マーマレード(CV:小西寛子さん)」が3回ボスとして立ちはだかります。
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銀行を襲えのボス、デニッシュ
ちなみに小西さんはロックマン8 メタルヒーローズのロールちゃんも演じられていた方です。
8のロールちゃんのボイスが少なかったことを考えると、デニッシュ経由でロールちゃんのボイスをじっくり堪能できるといえるかも知れません。
クリアだけなら難しくはない
かなり低年齢層を意識して作られたためか、本作はクリアの条件を満たすだけならそれほど難しくはありません。
クリアのためには100万ゼニー以上のお金を集める必要があるわけですが、適当にナッカイの遺跡に行って、適当に稼いでくるだけでも10万ゼニー以上は簡単に稼げます。
中盤以降になるとミッションで得られる報酬も40万ゼニーとかになるので、ゲームクリアはかなり簡単な方といえます。
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後半になればこんなに稼げる!
その一方、全てのミッションをきちんとクリアし終えるにはそれなりに時間がかかり、頭も使います。
全ミッション攻略時はエンディングに一枚絵が追加されるので、やる価値はあるでしょう。
コブンとのふれあい
前述のように本作は40人の個性あふれるコブン達と共に、常に行動することになります。
流石にミッション中までは、それぞれの個性や性格にまで目を配っている余裕はありませんが、拠点となるゲゼルシャフト号では彼らとの会話を楽しむことができます。
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コブンの頑張りが見れる
こういうかわいい物好きに取っては中々たまらない作品ではないかと思います。
問題点
ここからは問題点になります。
最終的にできることがなくなる
本作は一部を除いて最終的に再挑戦できなくなります。
クリアの証ということにはなりますが、全てのミッション攻略は難しくはないため、あっさりやれることがなくなります。
他にできることと言えば40人のコブンの能力を最大に上げる・・・くらいになります。
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コブンのパラメーター
上げたところでそのコブンを活用できる場所はラストダンジョンとナッカイの遺跡ぐらいしか残らないため、基本的には無駄になりやすいです。
ガトリングが不遇
グスタフの装備は初期装備のバスターから、
- ガトリング
- ボーンバズーカ
の2種類が増えますが、明らかにガトリングガンが弱く、バズーカのほうが強いです。
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ボーンバズーカが強い!
画像だといまいち伝わらないかと思いますが本当に強いです。
ガトリングの方もそれほど沢山連射ができるわけではないため、バズーカを開発したらそれっきりになることでしょう。
特訓が難しい&ポケステなしだと二つしかない
本作はコブンの能力を上げるために特訓という項目があるのですが、凄まじく難しいです。
最初のうちはまだ良いのですがステータスを最大の4まであげようとすると僅かなミスも許されない非常にシビアなミニゲームを攻略しないといけません。
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特訓1
アクションゲームの要素が強いミニゲームなので、
攻撃力だけならまだ配信の時に一度最大まで到達できましたが、素早さ最大までは自力では上げられませんでした。
本編を普通に攻略するよりムズいです。
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特訓2
また、ポケットステーションがないと他の特訓ができません。
私自身はポケットステーション専用の特訓をプレイしたことがないので、その特訓内容については攻略本の情報しか語れませんが、どうやらポケットステーション内のミニゲームという形で四つほどさらにプレイ可能のようです。
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攻略本のカバー裏
一体どれだけのプレイヤーがこれらをプレイしたことがあるのやら・・・。
ポケステはゲームをするのに向いている媒体とは思えないのですが・・・。
まとめ:ミニゲームの詰め合わせ
規模が大きいとは言えないミッションを繰り返してお金を稼ぐゲームなので、それぞれのミッションは全てミニゲームのようなものです。
物語を織りなす多種多様なキャラクター達はかなりの量のボイスが収録されていたり、空賊ボーン一家の掘り下げがあったりで、そういう意味ではかなりボリュームがある作品と言えます。
40体のコブン一体一体に個性と会話、特殊能力といった作り込みがしっかりしているのも特徴の一つ。
DASH本編で具体的に活動しているディグアウターがロック以外にも多々描写されているのも特徴で、本シリーズらしいアクションともども、ロックマンDASHの世界を存分に味わえる作りになっているといえます。
ゲームアーカイブスでの配信も現在では終了しているので、今からだとプレイのハードルは高いと思いますが、もしプレイステーション版のプレイ環境がある方は、遊んでみてほしいなと思います。
【お知らせ】PSアーカイブスで配信中「ロックマン8」「ロックマンX4」「ロックマンX5」『トロンにコブン』の4タイトルですが2019年12月13日で配信終了となります。トロコブ欲しい方はお早めに! https://t.co/N9tp5nJBSi pic.twitter.com/vyBJrTgtYM
— ロックマンシリーズ公式 (@ROCKMAN_UNITY) November 27, 2019
というわけで、今回はこのへんで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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