こんにちはロクメガです。
これまでロックマンX7のアクセル、ゼロとキャラクターについて語ってきましたが、今回は真打ちであるエックスについて語ろうと思います!
本作のエックスはシナリオ面での扱いはいいとは言えませんが、性能についてはこれまでのノーマルエックスと比較すると大きく優遇されているといえます。
今回の記事ではそのあたりを伝えていければと思っております。
※このブログではロックマン関連の記事を多数投稿しています。
※ロックマン関連記事、ロックマンのキャラクター一覧については下記リンクを御覧ください。
目次
最初は使えない主人公
長年このシリーズを務めてきた主人公ことエックス。
森久保祥太郎さんが務めたエックスはこのロックマンX7が最後になります。
本作のエックスは衝撃的(?)なことに、最初は使用不可能キャラクターとなっています。
何が起こったのかというと・・・
N「そこで活躍を続けてきたエックスは力で押さえつけるやり方に疑問を感じ、平和的解決の道を求め第一線から退いてしまう。」
エックス
「なぜレプリロイド同士傷つけ合うんだ。
俺はもう戦いたくない・・・。」
ということで最初からエックスを使うことはできません!
タイトルコールで高らかに森久保さんの
「ロックマン エックスセブン!」
と言っておきながらこれなので、いきなりタイトル詐欺なことになっておりますw
X6のエンディングでは荒廃した世界の復興に前向きな態度を示し、
X8やコマンドミッション、イレギュラーハンターXでは熱いヒーローとしての側面がはっきり描かれていたので、本作のエックスだけ非常に浮いてしまっています。
せめて作中で心境の変化をフォローするエピソードを入れてくれればよかったのですが、
- X6から本作へつながる心境の変化、
- 及び次回作での心境の変化。
これらをはっきり描写するようなエピソードは描かれることはなく、
彼の理想に向けた具体的な解決策や行動も描かれることはなく、
終始後ろ向きな態度であまり良い印象を与えてはくれません。
それどころかシグナスやウィンド・カラスティングからも正論バズーカをぶつけられ、何も言い返せず会話が終わってしまう始末。君本当に主人公だよね?
シグナス
「理想だけでは何も始まらない。
お前がやらない以上誰かが代わりにやらなくてはならない。」
カラスティング
「うわさどおりの甘ちゃんだな、エックス。
だったら、無抵抗のままそこで果てるがいい!
甘ったれた理想をいだいたままっ!」
せめて彼の理想に沿った、具体的な施策や行動を示してくれれば印象も変わったのですが、このゲーム内だと彼らの言い分のほうが正しく思えます。
この時点でナンバリングタイトル第7作目になるこのシリーズですが、恐らく公式はこの時点でもエックスのキャラクターを掴みかねていたのではないかと考えられます。
「人間と同じように悩み、その果てに通常のレプリロイドではたどり着けない答えを出す・・・」
と言うのは後にTHE day of ΣでDr.ケインが口にするセリフですが、皮肉なことにそれは当時の公式にも言えるのではないかと思うのです。
公式が描くエックスというキャラが固まったのは、この次のコマンドミッションを経て、X8でようやく固まったと考えることができるでしょう。
実際あえてエックスの悩むという設定を無視して描かれたのがコマンドミッションで、
その設定を追加した形で描かれたのがX8、
イレギュラーハンターXにおけるエックスだといえます。
彼を使用可能にするには
- レスキューレプリロイド64人の救出、
- または8ボス全員を撃破する、
のどちらかを満たす必要があります。
しかしその時のイベントでも仕方なく・・・という態度なんですね~。
ノーマルエックスとは思えない超性能!
使用可能になるタイミングが遅いためか、エックスの性能そのものはこれまでよりも大きくアッパー調整されています。
まずこれまでパーツ装備時でなければ出来なかったエアダッシュが本作ではデフォルト装備になり、ノーマルの時点ですでに機動力があります。
アクセルもゼロも最初からエアダッシュが出来て、どちらもエアダッシュ+別の移動能力を持っていることを考えると、妥当な調整と言えるでしょう。
そして本作のエックスを語る上で外すことが出来ないのが、やはりチャージショットの強さ!
弾速こそシリーズでも最低クラスですが、
そのエフェクトの巨大さと、ダメージの大きさはシリーズでもトップクラスと言っても過言ではありません。
キャラの挙動の重さが指摘される本作ですが、チャージショットのエフェクトもまた重みがあり、当てたという感触を実感しやすいのもプラスでしょう。
この点はX8より優れていると言えます。
アーマーパーツ入手のためには彼が加入した後に、改めて彼を連れてパーツカプセルの前につれてくる必要があるのが難点といえば難点。
そして元が強力すぎるためか、アームパーツを装備してもあまり大きく強化されなかったのも残念でなりません。
アームパーツについてはグライドアーマーを語る記事にて詳細を述べておりますので、そちらを御覧ください。
X7のみのチャージショットの仕様
あまり注目されることはありませんがX7のチャージショットには2つの独自仕様があります。
チャージしたいときの一発目の無駄撃ちがない
ロックマンXシリーズのみならず、ロックマンシリーズにおけるチャージショットは必ず一発目を撃った後にチャージを開始します。
しかしX7においてはこの一発目が発射されることはなく、
- チャージしたい時はチャージを即座に開始でき、
- 連射したいときはすんなり連射できる。
これはチャージショットが存在するすべてのロックマンを見渡しても他に存在しない仕様となります。
常にオートチャージの流星シリーズのみがこれに該当しないといえるでしょう。
特殊武器を使っている場合は一発目を無駄にすることなくチャージできるので、極めて重要な仕様といえます。
残念なことに本作の特殊武器は調整がおかしいため、その恩恵を受けづらいのが残念といえば残念です。(後述)
着地時のチャージ消滅
本作のチャージは地面に着地する瞬間に打とうとすると、何故かチャージショットが発射されずに消滅してチャージし直すことになります。
バグか不具合か仕様かは意見が分かれると思いますが私は仕様だと思ってます。
これはゼロ編やっているときに気づいたんですが、ゼロがジャンプ斬りをするときって、
- ジャンプ斬りをする→
- モーション中は操作を受け付けない→
- ジャンプ斬りモーション終了→
- 操作受付開始。
となっています。
これと同じ現象がエックスのチャージにも起こっていて、エックスの着地モーション中はチャージショットの発射を受け付けてもらえないわけです。
間違いなくゲームにプラスになる仕様と同時に、このような仕様も同時に入れてしまうところに当時に制作スタッフの苦悩や迷走が伺えます。
微妙な性能の特殊武器
本作の特殊武器をまずは紹介しましょう。
- ガイアシールド(ソルジャー・ストンコング)
- サークルブレイズ(フレイム・ハイエナード)
- スナイプミサイル(スナイプ・アリクイック)
- ウィンドカッター(ウィンド・カラスティング)
- エクスプロージョン(バニシング・ガンガルン)
- ムービンホイール(ヘルライド・イノブスキー)
- ボルトルネード(トルネード・デボニオン)
- スプラッシュレーザー(スプラッシュ・ウオフライ)
の8種類。
しかしこの内使い物になるのはごく一部で、残念ながらほとんどの特殊武器はほぼ役に立ちません。
というのも本作の特殊武器を弱点とするボスに当てても、チャージショット未満のダメージと長い無敵時間とモーションが発生するばかりで弱点として機能しないんですね。
ヘルライド・イノブスキーが弱点とするサークルブレイズを当てれば2回くらい
「マジヤベェ~!」
と気の抜ける叫び声を上げながらダメージを受けてくれますが、それでもチャージショット一発分にすら及ばないダメージ。
マジヤベェ~のはこのゲームだよ・・・!
無駄にモーションと無敵時間が長いX5ですらダメージだけは多めに発生していたのに、単純に弱点武器としての使い道が存在しない武器ばかり。
シグマ第二形態ではガイアシールド、スナイプミサイルが遠近両方に対応できて使えたほか、ウオフライを簡単にはめれるボルトルネードはかなり使い勝手が良かったです。
結局ほとんどの場面でチャージショットのほうが圧倒的に強く、ボス戦ですら役割の存在しない特殊武器は本当に使い道がなかったりします。
ステージ攻略のために適切な使い道を見極めれば、RTAとかで使っていけるかもしれませんが、そこまで検証する余裕はありませんでした。
まとめ:キャラ性能は主人公してる。
キャラ描写の面ではヒステリックかつ独善的な面が目立ち、カラスティングには
「甘ったれた理想」
と切り捨てられ、シグナスからは、
「お前がやらない以上、誰かが代わりに(ry」
と正論バズーカをぶつけられ何も言い返せないなど、かつての主人公らしさは全くと言っていいほど感じられません。
とはいえ6回も世界を救うために同胞であるはずのレプリロイド達を破壊し続けてきた経験から、彼の考えは理解できないわけではありません。
漫画版X4で苦悩と無力さに打ちひしがれ、強大な力を欲してダークサイドに落ちたことを考えたら、いつかこうなっても不思議ではなかったのかもしれません。
しかし、しかしです!
彼の苦悩と心情の変化に関するエピソードが存在しないことも含めて、やはり本作の前後での描写が不足しすぎていると言わざるをえないでしょう。
その一方、キャラ性能の面では特殊武器の立場を完全に食うほどチャージショットが強く爽快感があり、同時に本作特有の仕様がプラスにもマイナスにも働いているといえます。
これにレスキューで得られるチップによる強化とアーマーによるさらなる強化が加わるので、結果的に3人のキャラクターの中で攻撃性能が一番高いキャラと言っても過言ではありません。
とはいえ、キャラ性能は意外と三者三様となっておりエックス一人で何でも出来るというわけでもないので、キャラクター感のバランスはなんとか取れていると言えるかもです。
チャージショットの性能面では
- ド派手なエフェクト、
- チャージするときの一発目の無駄撃ちがない、
- 重みと当てたときの感触を実感しやすい
と他のシリーズとはいい意味で使い心地がことなるので、この点は純粋に評価出来るポイントだといえます。
エックスの性能に関してはアクセルやゼロと比較してもマイナスポイントが
- 着地時のチャージ消滅
- 使い物にならない特殊武器が多い
くらいしかないため、結果的に主人公らしい扱いやすさと強さを兼ね備えたプレイアブルキャラクターであると評価出来ます。
ゲーム自体にマイナスポイントが多く、キャラ描写の面でも微妙ではありますが、性能面ではきちんと主人公しているのは本作の救いの一つだと言えるかもしれません。
というわけで今回はこのへんで!
最後までお読みいただきありがとうございました!
良いロックマンライフを~!