こんにちはロクメガです。
2月13日は私の誕生日ということで、久しぶりにロックマンX4をプレイしました。
エックス編とゼロ編、二人の主人公で1ステージごとに主人公を変えてのプレイでしたが、なかなか楽しめました。
昔から狂ったようにプレイしていた作品の一つなので、割りと細かく頭の中に入っている作品の一つではありますが、せっかくプレイした直後なわけですので、今回はこの作品のレビューをしていこうと思います!
※このゲームが収録されているロックマンX アニバーサリーコレクションの紹介ページはこちら。
#このブログではロックマン関係の記事を多数公開しております。
#各種記事は下記リンクから御覧ください。
ロックマン10周年記念作品!
本作はロックマンDASH、ロックマン8 メタルヒーローズ同様、ロックマンシリーズ10周年記念作品として発売されました。
10周年記念ロゴ センスいい!
1995年にロックマンX3(SFC版)、1996年にその移植版、その翌年の夏に本作の発売が発売されたわけですから、年一回は何らかの新作ロックマンを出していることになりますね。
スーパーアドベンチャーロックマンや、バトル&チェイス、ロックマン&フォルテまで含めると、この3年ほどの間に、合計で8本もロックマン作品が登場しているわけで、当時のロックマンの熱量をうかがい知ることができます。
時代を鑑みても出すぎな気がしなくもないですが、同時に放置状態に移行しているロックマンが一つもなかった時代でもあったので、個人的にはこの頃がロックマンシリーズの全盛期だったのではないかと思っております。
そんな中生まれたロックマンX4はロックマン8同様、非常に完成度の高い作品であるといえます。
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特徴及び評価点
ではここから本作の特徴と評価点ついて語ってまいります。
どちらかのみ当てはまる場合は「○○(特徴)」という書き方をします。
演出面のさらなる強化
ロックマンX3の移植版において、専用のアニメーションが作られた本作ですが、こちらには声優による演技はなく、また作画面において完成度は特別高いものではありませんでした。
本作では作画がさらにパワーアップし、さらに初めてプロの声優による演技が追加されました。
ここだけでも熱い!
この声優も現在でも活躍されている現役のプロばかりで、演技面では全く問題ありませんん。
ざっと上げるだけでも、
エックス=伊藤健太郎さん
ゼロ=置鮎龍太郎さん
シグマ=麦人さん
アイリス=(故)水谷優子さん(ご冥福を祈ります)
ダブル=松本保典さん
と、メインの登場人物だけ見ても非常に豪華で、かなり力が入っていることがわかります。
本作で初めて主人公として活躍することになったゼロの方がアニメシーンは多いですが、声を発する機会がある場面では、素晴らしい演技を披露してくれていることは間違いありません。
オープニングのゼロ
この声優陣による演技も本作の魅力の一つと言えるでしょう。
地味にエックスの見た目の整合性が徹底されている点もポイントが高いです。
本作以降ステージ攻略開始時にノーマルエックス→アーマー装着状態となるようにステージ開始時のポージングが変化しました。
この事によりアニメーション、ステージ選択時による見た目の整合性がきちんと取れている形となりました。
※ただしアルティメットアーマーの存在だけは無視されています。
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ゼロを主人公として使うことができるようになった。
前作までは主にサブキャラクターで、かつ限られた場面でしか操作することができなかったゼロですが、本作において主人公として昇格し、最初から最後まで使用可能になりました。
このためセガサターン版のパッケージイラストはゼロをフォーカスしたものになっています。
クソ格好いい!
操作性は前作とは大きく異なり、Zセイバーをメインとした斬撃攻撃を得意とする、剣豪キャラとして活躍するようになりました。
斬撃攻撃
ボスを倒したときに得られるものも、エックスが特殊武器であるなら、ゼロはコマンド入力によるラーニング技となり、大きく差別化されています。
主に上級者向けとされる彼ですが、これまでのシリーズとは大きくことなる新たな地平を切り開いたことは、本作最大の評価点と言えるでしょう。
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強化チャージショットの大幅な仕様変更
X3まではチャージショットは段階制であり、上位のチャージショットを発射するには長いチャージ時間が必要でした。
本作以降、ノーマルチャージショットが強化チャージショットと入れ替わる形となり、強化チャージショットを使う場合の性能が大きく変化し、使い勝手が大幅に変わりました。
加えて本作では2種類のアームパーツが登場しました。
チャージショット4回分をストックして、好きなタイミングで発射することができるストックチャージショット。
見た目こそ地味ですが、状況によって発射する数や連射を使い分けることが可能になり、ボス戦におけるダメージ効率はプラズマを上回ります。
ストックチャージ
もう一つがノーマルチャージショットと入れ替わる形で発動できるプラズマチャージショット。
一発の巨大なチャージショットを打ちますが接触した敵に停滞プラズマによる継続ダメージをさらに発生させるものとなっており、プラズマは最大3発出ます。
ショットがでかい!
プラズマが残る!
これにより無敵時間が存在しない敵はこれだけでまとめて消し飛ばせてしまうだけの巨大な火力を誇っており、ステージ攻略がかなり楽になります。
本作は後述するアルティメットアーマーの登場によりこのプラズマチャージはシリーズをまたいで登場するようになったため、本シリーズにおいてもっとも代表的な強化チャージショットの一つと言えるかもしれません。
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難易度の低下(特徴)
前作まではラスボスの攻撃や敵配置など、意地悪だったり攻撃力が高かったりでむずかしいと言える場面が結構多かったのですが、本作は難易度が割りと低めに調整されています。
これを物足りないと思うか、楽にクリアできてありがたいと取るかは人によると思いますが、私はありかなと思っています。
正直この難易度低下のお陰で繰り返しプレイしやすくなったと感じたためです。
だからといって徹頭徹尾ぬるいというわけでもなく、適度に歯ごたえがあります。
普通に強いスラッシュ・ビストレオ
このあたりのバランスはとても優秀と言えるのではないかと思います。
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キャラの等身があがった(特徴)
ロックマン8もそうですが、本作では操作キャラクターを含む全てのキャラの等身が上がりました。
この点についてはやや賛否が分かれているところだと思いますが、もう慣れてしまった私としては本作の等身がもっともバランスが良いのではないかと思います。
エックスとゼロの等身
この等身は後に発売されるロックマンゼロゼクスシリーズにおいても同様の物となっており、後のスタンダードになったといえます。
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ステージの2部構成化(特徴)
本作のステージは前半と後半で分かれており、2部構成となりました。
オープニングステージから8ボス、終盤までほぼ全てが2部構成となっており、これにともないゲームオーバーになったときの開始位置がステージの最初ではなく、ステージ後編の最初からとなります。
前半終了を告げる扉
これも上述の難易度低下に一役買っていると言えるかもしれません。
ちなみにこれに当てはまらないのが、8ステージクリア直後のスペースポートとなります。
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本作のエックスのアーマー
前作までは基本一種類だったアーマーですが、本作より2種類のアーマーが使えるようになりました。
フォースアーマー
X3までと同様、順当に強化されたアーマーで、このアーマーは本作以降登場するアルティメットアーマーの素体ともいうべき性能となっており、後にXチャレンジにもほぼそのままの性能で登場しました。
各種パーツは下記のようになっています。
フットパーツ=エアダッシュ+ホバリングが可能。
アームパーツ(プラズマ)=プラズマチャージが可能
アームパーツ(ストック)=ストックチャージが可能
ヘッドパーツ=無チャージ特殊武器無限使用可能
ボディパーツ=防御力強化+ノヴァストライク使用可能
特筆すべきはやはり無チャージ特殊武器の無制限使用と、2種類のアームパーツではないかと思います。
残念ながらこの性能故に特殊武器の性能はかなり大幅なデフレとなり、このヘッドの性能はXチャレンジの際は削除されてしまいました。
2種類のチャージショットは使い勝手がそれぞれ異なり、ステージによる使い分けをしたくなりますが、再入手のためにはストーム・フクロウルステージの後半まで足を運ぶ必要があるので、使い分けるために行ったり来たりするのがとても面倒だったりします。
常に配置されているカプセル
なのでおそらくほとんどのプレイヤーはどちらか片方を入手したらそれを最後まで使い続けるプレイをしたのではないかと思います。
またフットパーツは一見地味で使い所がわからないプレイヤーも多いかと思います。
実際地味でホバリング中に左右に移動しなければそのままエアダッシュができるというこれまた地味に隠された効果があり、これに気づけなかったプレイヤーもいたかと思います。
このフットパーツはボス戦で非常に有用な性能を有しており、Xチャレンジにて無くてはならないパーツとして覚醒を果たすことになりました。
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アルティメットアーマー
シリーズで明確に究極の名を冠するアーマーとして生まれたアーマーです。
使用するためにはキャラクターセレクト画面で隠しコマンドを入力する必要があります。
画像はXDiVEです。
基本性能はフォースアーマーのままです。大きくことなる点は、
- アームパーツがプラズマ固定
- ノヴァストライクが無限に使える、
という点です。
プラズマ固定はストックチャージを使いたいプレイヤーにとってはマイナスですが、ノヴァストライクを無限に使用可能という点がそれを補って余りある性能となっているので、気にならないプレイヤーもいると思います。
無限ノヴァストライク
フォースのノヴァストライクは弱くはありませんが、ことさら強力というわけでもいため、アルティメットでの無限使用によってバスターを使わない場面が増えるので、これだけでステージのほとんどをクリアできてしまいます。
文字通り究極にふさわしい活躍が見込めることでしょう。
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問題点
ここからは問題点について語ります。
ゼロの演出過多
これはプレイしていた当初から(恐らく多くのプレイヤーが)感じていた部分ですが、本作はせっかく強化された演出のほとんどがゼロにかたよっており、エックスが表立って話す機会がほとんどありません。
ゲーム開始時点ではゼロの夢から物語がスタートし、8ボスを半分倒したらゼロはカーネルと戦うこと無くアニメーションで進行することになります。
終盤も「いつもの人」との会話の際に長めのアニメーションが流れます。
ゼロの過去を描いたアニメーション
一方エックスはゲーム開始時はジェネラルと「いつもの人」との会話から始まり、カーネルとの戦いは行われますが、特別アニメーションはなし。
終盤もアニメーションは少なめで伊藤健太郎さんが演技をする機会がほとんどなし・・・とアニメーションを使った演出のほとんどはゼロのために用意されています。
エックスがアニメで顔を見せるのはエンディングだけ。
これはとてももったいないなと思った部分で、カーネル戦は両方ともアニメ無しで普通にバトって、ゼロとエックスの出番は均等にするべきだったのではないかと思います。
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ヘッドパーツと特殊武器
前述したように本作のヘッドパーツはこれまでのシリーズ(X2とか)の微妙すぎるヘッドパーツとは異なる強力な性能を有しています。
無チャージの特殊武器を無制限に打ち放題で、本当にやりたい放題な性能なわけですが、このためか全体的に特殊武器の性能が大幅にデフレしています。
ツインスラッシャーやエイミングレーザーなどはバットンやメットールすら一撃で倒せないため、攻撃力が豆バスター未満だったりします。
貧弱すぎる・・・。
ライトニングウェブのチャージ版は弱点のボスに当ててもエネルギー切れで倒しきれないので、普通に使ったほうが倒しやすい有様です。
チャージしないほうが強い。
その一方ボス戦では普通に大きなダメージを発生させて仰け反らせてくれるので、本作の特殊武器はアイテム収集以外とごく一部のステージを除けばボス戦専用となります。
かと思えば弱点をついた途端のけぞって、画面外にすっ飛んでいくボスもいるため、特殊武器を使わないほうがダメージ効率がいいボスがいたりと、特殊武器周りに関してはいい意味でも悪い意味でもバランスがとれていません。
本作のアームパーツがどちらも極めて強いため結局本作の強化チャージショットを使う方がステージ攻略では便利だったりします。
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スピード感の減少
等身が大きくなったことと、細かくモーションが作られたためか、移動の際の挙動がSFC版よりも若干硬くなりました。
またダッシュ終了の際にブレーキをかけて立ち止まるモーションが追加され、エアダッシュは飛距離が縮み、エアダッシュ後の加速が残らなくなりました。
正直なところエアダッシュ後の加速くらいは残してほしかったところではあります・・・。
なぜこんな仕様変更を加えたのかは謎で、それ以降ロックマンX2 ソウルイレイザーとイレギュラーハンターXを除く全てのロックマンXでこの仕様になりました。
ロックマンXDiVEも全く同じ。そんなにこの仕様好きなんか?
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描写不足のシナリオ
本作は漫画版の影響を受けて、シナリオ重視の作風となっていますが、描写が足りないところがところどころ散見されます。
箇条書きにするなら、
- レプリフォースが宇宙に独立国家を作ろうとした経緯と理由、
- イレギュラーハンターが動き出すタイミングとクーデター開始のタイミングが前後している、
- 人間側がこの事態にどう対処したのか不明、
- 何故かレプリフォースが地球を攻撃できる兵器を所有している、
- 理由もなく復活するいつもの人、
- いつもの人の目的がレプリロイドの理想郷を作ることから地球滅亡へシフト、
- Dr.ケイン未登場、
- ジェネラルが目指した独立の内容(主に地球側との関わり方)がはっきりしない、
- というかなんでいつもの人とジェネラルが会話してるの?
など、シナリオ重視作としては色々物足りないものがあります。
大犯罪者と軍隊の長がどうして会える?
ゼロのアニメ増やしてる場合じゃないんとちゃうか・・・?
シナリオ重視するならプロのライター雇ってくださいよ・・・。
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ゼロのラーニング技の使い勝手
エックスとは異なった独自の性能を獲得したゼロですが、そのラーニング技には一部大きな問題があります。
まず、攻撃範囲と弱点とするボスの特徴が噛み合っておらず、弱点を付きたくてもつけないということがあります。
特にウェブスパイダスに疾風牙を当てようと思ったら地面スレスレまでおりてきたスパイダスにダッシュ斬りをする必要があるため、基本的に当たりません。
せめてエアダッシュで疾風牙が使えていれば・・・。
ものすごくタイミングを選ぶ。
他にもストーム・フクロウルを倒して得られる技、天空覇は、のちのショットイレイザーをセイバーに付与するだけだったりします。
このためゼロ編におけるマグマード・ドラグーンの弱点がなく、雷神撃で弱点分のダメージが発生するようになっています。
セイバーの色が変わりますが変わってほしくなかったという人もいるような気がします。
他にもスプリットマシュラームを倒すと空円舞・空円斬を獲得するのですが、前者はともかく後者は通常のジャンプ斬りが使えなくなるデメリットがあります。
ちなみにこの空円斬、エックス編で同じボスから得られるソウルボディ同様、ミルトラエルを倒せる唯一の手段なんですが前述の通りクジャッカーの弱点としては機能しません。
なぜ・・・?
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まとめ:非常によくまとまった傑作!
主人公の増加による新たな境地を見出し、気楽に手に取りやすく遊びやすい本作は、シリーズ全体で見ても大きなターニングポイントとなった作品と言えます。
アニメーションの数がゼロに偏りつつ、ゼロのラーニング技の性能に関しては少々問題に感じますが、その完成度は確かなものと言えます。
一周のボリュームはこれまでのシリーズよりも若干低下していますが、最低でも2週は楽しめる作品であるため、総合的なボリュームは増加していると考えていいかもしれません。
現在ではロックマンX アニバーサリーコレクションで気楽に楽しめるので、是非とも手にとっていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
良いロックマンライフを~!
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